【絶対やっちゃダメ!】子犬の「甘噛み・噛み癖」の間違った対処法と正しい対処法

鼻ピン、拳をグイッ、それ全部やっちゃいけないことです。

こんにちは!

犬になりたい犬育ブロガーの瀧沢かいるーです。

今日は、子犬の甘噛み・じゃれ噛みの対処法についでお話します。

先日「トレーナーに幼稚園…100万かかる犬を「いい子」にするために本当に必要なものとは」の記事に登場した同僚が、とうとうラブラドールの子犬を飼い始めました。

現在生後5ヶ月、家に来て2週間。

早速、甘噛みに悩まされているそうです。

家に連れ帰った時にはすでに人の手にじゃれついて噛む行動が出ていたそうなので、同僚の家に来る前に習慣化してしまったのでしょう。

「鼻を指でピンッてはじいたり、大声で痛い!って言ったり、噛まれたら手を喉の奥に突っ込んだりしてるんだけど、なかなか良くならないんだよね~」
とのことですが。

 

それ全部やっちゃいけないことだから。

 

子犬をお迎えして、多くの飼い主さんが悩むことになるのが子犬の甘噛み・じゃれ噛みです。
子犬の場合は遊んでいて興奮して噛んでしまうケースが多いです。
また、乳歯から永久歯に生え変わる時期に、歯茎がムズムズして噛みたくなる、という場合もあります。

今回は、遊んでいる内にだんだん強く噛んでしまう「じゃれ噛み」と、それが習慣化してしまった「噛み癖」について、間違った対処法と正しい対処法をお話します。

追い詰められ逃げ場がない恐怖から反撃に出る自衛のための噛みつきは、全く違った対処法が必要になるのでまた別の機会にお話しします。

子犬の甘噛みは早いうちにやめさせることが大事ですが、その対処法を間違えると将来ガウガウで手が付けられないという悲惨な結果になります。

現在、子犬の甘噛みに悩んでいるという飼い主さん、もちろんこれから子犬を飼おうかなと思っている方に、絶対にやっちゃダメな対処法と、正し対処法を合わせてご紹介します。

 

「甘噛み」の原因は?

新しく家族にお迎えした子犬。

「可愛くて一緒に遊びたいんだけど、甘噛みが痛くてなかなか遊べないんです」
そんな風に相談をくださる飼い主さん、けっこういらっしゃいます。

ネットで検索してみると同じ悩みを抱えている飼い主さんは多く、子犬の内に解決できないまま子犬が大きくなってしまい、手が付けられないガウガウ犬になってしまったという方もいらっしゃいます。

ちゃんと可愛がっているはずなのに、なんで噛みつくの?
何か気に入らないことでもあるのでしょうか。
ペットショップで働いていた頃、相談にいらした飼い主さんはそんな風に言っていました。

まずは、その原因を突き止めるところから始めなければなりません。

考えられる原因は以下の通りです。

  1. 遊んでいて興奮してしまう「じゃれ噛み」
  2. 歯の生え変わりの時期
  3. サークル閉じ込めなど飼育環境によるストレス
  4. 噛む力加減を知らない

1、2は子犬であれば必ずその理由で甘噛みをします。

3の「飼育環境によるストレス」については、子犬はワクチンが終わるまで外に出さないというのが常識になっています。
また子犬というのはたいてい狭いサークルに閉じ込めて飼われています。
外にも出られず、1日中狭いサークルで過ごす子犬はストレスいっぱいです。
サークルから出られる貴重な時間に犬は大興奮しますし、それが「興奮噛み」を誘発することになってしまうのです。
詳しく読む》甘噛みの対処にはカーミングシグナルを使おう

そして、一番重大な理由が4の「噛む力加減を知らない」というものです。

力加減を教わっていない子犬たち

犬の兄弟や母犬は、子犬に痛いほど強く噛まれると「ギャンッ」などと声を上げ、すぐに遊びを中断してその場から去っていきます。
それを繰り返すことで、子犬たちはどれくらいの力加減で噛んだら痛いのかということを学んでいくのです。

子犬(子猫も)は生後3ヶ月になるまでは親兄弟のもとで十分に社会化し、こういった力加減などのルールを学ぶべきなのです。
ヨーロッパでは、生後3ヶ月未満で親兄弟と引き離してはいけないと法律で定められています。

なので、このルールをきちんと守っているちころでは子犬が力加減を知らないことが原因での噛みつきの問題は起こりません。

ところが日本のペットショップで売られているような子犬はだいたいが生後1か月そこそこで親元を離れ、市場に出ていきます。
なので、噛みつきの力加減について何も学んでいないのです。
日本のようにペットショップで堂々と犬猫が展示販売されているような国では噛みつき問題が多く起こるのです。

また、幼くして捨てられた子犬も同じです。

お迎えされた家に先輩犬がおり、その犬が教育係になってくれればまだいいでしょう。
るーこはうちに来た時、のんちゃんから噛みつきの教育を受けていました。
のんちゃんも、うちに来たのは生後2か月半の頃でしたのでギリギリ噛みつきのルールは学んでいましたし、
友人が飼ってるお姉ちゃんボーダーからも教育を受けることが出来たので、甘噛みの問題は出ませんでした。

しかし、現代日本の犬の多くは、こういったルールを知らない社会化不足の状態です。

そういう時は、飼い主さんが教えてあげなければなりません。

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間違った対処法

ルールを知らない子犬には飼い主さんが教えてあげなければならないのですが、間違った教え方をすると後で悲惨なことになります。

「噛みつき・噛みつき対策」についてネットで検索すると、こんな対処法が挙げられているサイトが多くあります。

  1. 鼻を指でピンッとはじく
  2. 人が噛みつき返す
  3. じっと目を見て「痛い」と言う
  4. 霧吹きで水をかける
  5. 噛まれた手をぐっと喉に押し込むようにする
  6. 大声で「痛い!」と言い驚かせる

これらは全部、絶対にやってはいけないことなので要注意です。

その理由を説明しましょう。

「正の罰」は使わない

まずこれらは全て「正の罰」を使っています。
正の罰というのは、動物がした行動に対して嫌悪刺激を加え、苦痛や不快感を与えるものです。

嫌なことをされた動物は、嫌なこととそれが起こった状況を関連付けて学習します。

噛みついた時に嫌なことが起こったと関連付けて学習してくれればまだいいのですが、ほとんどの場合、飼い主と嫌なことを関連付けて学習してしまうので、
飼い主=嫌なこととなり、飼い主のことが嫌いになったり怖がったりするようになってしまうのです。
こうして信頼関係にヒビが入るのです。

「正の罰」と言うと正しい罰のように思ってしまうかもしれませんが、罰から良好な関係は生まれません。

「じっと目を見る」は攻撃の合図

ブログで何度も言っていることですが、「じっと目を見る」というのは人間も含め動物にとって威嚇・攻撃のボディシグナルです。

犬の正しい叱り方として紹介されていることが多いのですが、これは間違いです。
(同じサイトで「攻撃の合図なので目を見てはいけない」と書かれていたりするのですごく矛盾を感じます)

これをされた動物は恐怖を感じ、その恐怖から反撃に出ることがあります。
飼い主がさらなる攻撃を受けるか、または犬が委縮してしまうかという結果になるとても危険な方法です。

1,2,4も同じリスクがあります。

こういったやり方を実際にやってみて、噛みつきがさらにひどくなったというケースもあります。

「喉の奥に突っ込む」と離すのは苦しいから

噛まれた手を喉の奥の方に突っ込むと犬が自主的に手を離す、と言われていますが、これはただ単に苦しいから吐き出しているだけです。
こうすることで噛みつきがなくなるわけではないし、口から手を吐き出した瞬間、再び噛みつくというパターンも多いです。

これを繰り返すことで人間の手に不快感を持ち、さらに噛みつきがひどくなるケースもあります。

大声で「痛い!」は逆効果

噛みつきのご相談をいただくと、わたしはいつも「痛いほど噛まれたら〝イタッ″と言ってその場を離れて下さい」とお願いしています。

痛いほど噛まれたら「痛い」と言うというのにはわたしも賛成なのですが、大声で驚かすというのは疑問に感じます。

子犬や母犬は、確かに痛ければ「キャンキャン」や「ギャンッ」などと声を上げますが、そんなにしょっちゅう言っているわけではないし、
人間のように大袈裟な声を出して相手を驚かせたりもしないのです。

むしろ、大きな声がよりいっそう興奮を煽ってしまい、甘噛みをエスカレートさせることにもなりかねません。

普通に、噛まれた痛みに見合った声の大きさで「痛い」と言うだけでいいのです。

本当に大きな声で「痛い!」と言いたくなるような強さで甘噛みをしてくる犬はいませんし、もしそれくらいの強さで噛まれたらそれはもう甘噛みではありません。
それに、本当にシャレにならないくらい痛い時って声なんて出ませんしね。
わたしは声を殺してうずくまるだけでした。

 

正しい対処法

では、どうやって噛みつき、噛み癖をなおせばいいのでしょうか。

答えはとっても簡単です。

兄弟犬や母犬の真似をして、犬にわかるように教えてあげればいいのです。

子犬に痛いほど噛まれたら、兄弟犬や母犬と同じように「アッ」や「痛い」などと言って遊びを中断します。
大声で言うのではなく、普通の音量の声で、日常生活で何かにぶつかってちょっと痛かったというような感じで「痛い」と言うだけです。

けっこう小さな声ですが、今までこの音量で反応しなかった子犬はいませんでした。

この時、噛まれた手はすぐには引っ込めずに動かさず、間違ってもヒラヒラさせてはいけません。
ここで手をヒラヒラさせると、子犬は喜んで噛みついてきます。

体の動きを止めて、子犬から目を背け、顔と体ごと横に向けます。
その場から退場したり、倒れこんだりするのも効果的です。
立ち去る時は走って立ち去るのではなく、ゆっくり立ち上がり音もなく影のようにそっと立ち去ります。
急な動きで立ち去ろうとすると、その動きにつられて興奮した犬が再び噛んでくることになりかねません。

以前、半年ほどお預かりして一緒に暮らした柴ちゃんは、甘噛みが習慣化してひどい噛み癖があったのですが、「イタッ」と言ってゆっくり立ち去るというのを繰り返したらすぐに痛みを感じるほどの強さでは噛まなくなりました。

また、目をそらしたり顔や体を背けたり、ゆっくりその場を立ち去るというのはカーミングシグナルなので、犬にとってもわかりやすいのです。

対処のポイント

噛みつきの対処のポイントとしては以下の通りです。

  1. 手をヒラヒラさせるなど犬が噛んでみたくなるような行動はしない。
  2. 痛みを感じるほど噛まれたらすぐにかまってあげることを中断し、手を隠して顔と体を背ける(カーミングシグナル)。
  3. それでも体や足に噛みついてくる場合はその場を離れる。立ち去る時はゆっくりと。
  4. 「イタッ」などは合図として使う(怒ったり驚かすためには使わない)。
  5. 噛んでもいいおもちゃ(ブタ耳や骨ガム、犬の好きな噛み心地のぬいぐるみなど)を必ず与えておく。
  6. 噛むのではなくくわえることは許してあげる。

手をヒラヒラさせたりおもちゃとして使うなど、噛まれて当然の行為はしてはいけません。

痛みを感じるほど噛まれているのに「〇〇ちゃん、痛いでしょダメだよ、ダメだってば」などと言いながら永遠と犬を構い続けている飼い主さんがいますが、
それだと甘噛みを助長させるだけで何の解決にもなりません。
噛まれて痛かったら即座に犬を構うのをやめましょう。

噛まれた痛みでイラッとしたり、犬を驚かせてやめさせるために「痛い!」と大声を出すのはNGです。
「痛い」はあくまで「そんなに噛んだら痛いんだよ」という犬にとっての合図として使います。

また、噛むというのは犬にとって自然な行為であり、ストレス発散のための行為でもあるので、人間や家具以外に噛めるものを用意しておきます。
おもちゃも一種類だけでなく、色んな材質のものを試して、愛犬が一番好きなものを選んであげましょう。

最後に、噛むのではなく「くわえる」という行為は許してあげます。
犬は口を人間の手のように使うので、親愛を示すために飼い主の手首や指をそっとくわえることがあります。
のんちゃんはよくゴロゴロしながらわたしの手をくわえたり、口元をくわえたりしてきますが、痛いほど力は加えません。
るーこものんちゃんから教育的指導を受け始めて間もなく、わたしの手をくわえてどれくらいなら痛くないのか自分で確かめていたことがありました。

どっちも痛くないしむしろマッサージみたいで気持ちいいので好きにさせています。

 

噛みつかない環境を作る

子犬の甘噛み・噛み癖の対処法についてざっと紹介してきましたが、これはあくまで対症療法です。

一番大事なのは子犬が噛みつくような環境を作らないことです。

子犬でなくとも、日頃から興奮度が高いと些細なことで興奮してカプカプと興奮噛みをしてきます。

対症療法だけで直そうとせずに、日頃から興奮させない接し方をし、ストレスを減らす努力が必要です。

ストレスマネジメントを行わずにこのやり方だけで解決しようと思っても、まず上手くいきません。

規則正しい生活に充実した内容の散歩、おいしいご飯に、リラックス出来る家庭環境が犬にとって一番大事です。
そういったまったり生活を送って落ち着いている犬は、噛みつきに限らず飼い主にとって悩みのもとである問題行動を起こしません。

ネットで紹介されているような対処法は確かに即効性はありますが、噛みつきをエスカレートさせるリスクも大きいのです。

気軽に鼻ピンなんてせずに、多少時間はかかっても、ストレスマネジメントをしつつカーミングシグナルで犬にわかりやすく教えてあげましょう。

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おまけ

わたしがパソコン作業してる間、ずーーーっと後ろで待機してるのんちゃん。

座布団が空くのを待っていると思われます…

新しいのこの前注文したから。

それ届いたらこの座布団あんたにあげるから。

それまでもうちょっと待って。

ちょっと前まで座布団は上に乗るものではなくズタボロに破くものだったくせに、いつの間に座布団で寝るなんてお上品なこと覚えたのかしら。

新しいのはわたしのだから奪わないでね…
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