とあるボーダーコリーが殺処分された話

      2018/05/03

皆様こんにちは。

犬になりたい犬ブロガーの瀧沢かいるーです。

今回、ちょっと暗いというか、気が滅入るというか、
正直ものすごく胸くそ悪い話です。

そういうのちょっと~…って方は、のんちゃんの写真だけ見てお帰り下さいませ。
またのお越しをお待ちしております。

タイトル通りです。

先日、3月20日、鹿児島県でとあるボーダーコリーが、
飼い主の判断により殺処分されました。

まだたったの1歳半。遊びたい盛りの男の子。

カウンセリング期間はたったの2ヶ月弱。

トレーニングを受けたのはたったの2,3回。

鹿児島にいる専門学校時代の後輩から、
こんな子がいるんですけど…と紹介され、
2ヶ月ほど前から飼い主さんの無料相談にのっていました。

ご相談内容としては、「噛む」ということでした。

生後5ヶ月くらいから、食事中にうかつに近寄ると唸るようになり、
それを叱ったことが、噛むようになったきっかけだそうです。

そして1歳までの間に、ブラッシングも、シャンプーも出来なくなり、
散歩の時にリードをつけることも出来なくなりました。

人のちょっとした動きに過剰に反応して飛びかかってくるので、
食器にフードを入れるのも、トイレシートを片付けるのも出来なくなり、
同じ部屋にいることすら出来なくなったそうです。

リードをつけられないので散歩にも行けず、
家の中に入れておけないので、庭の片隅に短い鎖で繋ぎ、
更にその周りをフェンスで囲って閉じ込めていたそうです。
それでも家族の姿が見えると、吠えて吠えて仕方ないし、
近寄るのも怖いとのことでした。

後輩に撮影した動画を見せてもらいましたが、
本当に噛む前のカーミングシグナルも予備動作も何もナシに、
突然、本気の噛みつきをするんです。

わたしも、学生時代に、全く同じ状態のボーダーコリーの
トレーニングをしたことがありました。
とにかく人と見れば予備動作なしの噛みつきをするので、
手も服も穴だらけで、はじめは近寄れたもんじゃありませんでした。

噛みつくボーダーコリーの恐さは身をもって知っています。

1週間ほど、メールでカウンセリングをした後、
メールだけでは埒が明かないと思い、電話でも連絡を取るようになりました。

そして、わたしだけでは手に負えないと判断し、
カウンセラーをやってる学生時代の恩師の連絡先を教えて、
カウンセリングを受けるように促したのですが、どうも渋るんですよね。

メールのやり取りをしたり、電話で話している時から思ってたんですが、
ボーダーくんへの愛情というか、関心がすごく薄かった。

本気でどうにかしよう!って気持ちが微塵も感じられなかったんです。

普通なら、愛犬がこんな状態になれば、飼い主さんって必死になるもんじゃないんでしょうか。
その必死さが全くありませんでした。

それどころか、ボーダー君を引き取ってもらいたいようなことを
遠回しに言ってくることもありました。

まだ出来ることはいくらでもあるし、やらなければいけないこともたくさんある。

恩師は保護犬のシェルターも運営してるので、引き取ることは可能でした。

でも安易に引き取るなんてことは出来ませんでした。
それは飼い主のためにもならないと思いました。

だって安易に「じゃあ引き取ります」と言ってしまえば、
この飼い主はきっと「ほんと?ラッキー♪」と思うはずだから。

本格的なカウンセリングを受けて欲しいけど、
飼い主が嫌だと言うのなら無理強いは出来ない。

恩師にもアドバイスをもらいつつ、後輩もちょくちょく様子を見に行ってくれて、
少しずつカウンセリングしていきました。

近くに出張トレーナーやしつけ教室があったので、
何度かそこに通ってみるように持ちかけたのですが、やはり渋る。

しかし、カウンセリングを初めて3週間目に、
がっぷりと穴が開くほど噛まれたことで、渋々ですが教室に通ってくれるようになりました。
これで少しはボーダー君に関心が向くようになればいいなと思ってました。

それからしばらく、メールや電話では「トレーニングは順調です」と聞いていて、
後輩もよく散歩をしている姿を見かけていたそうなので、わたしも安心していました。

スポンサーリンク



しかし、それから2週間ほど全く連絡がとれなくなりました。

そして先日24日に、後輩から「あの飼い主さん新しくチワワ飼ってるんだけど…」とメール。

嫌な予感しかしなかった。

25日に後輩が飼い主の家に行き、話を聞いてきてくれました。
問い詰めたら全部話したと言ってました。

ボーダー君、わたしたちの全く知らないところで、3月20日に殺処分されていました。

動物病院での安楽死だったそうですが、後輩は殺処分だと言ってました。
わたしも殺処分だと思います。

いらなくて殺すのなら、どんな方法であれ殺処分。

わたしや後輩には「トレーニングは順調」と言っていましたが、
実はしつけ教室に通ったのはたったの2,3回で、すぐに辞めてしまっていたそうです。

理由は、なかなか噛みつきが直らなかったから。

当たり前です。

こんな状態にまでなった噛みつきはすぐには直りません、根気が必要ですと、
わたしは何度も何度もうるさいくらいに言いました。

でも飼い主は、このボーダー君にはお金も時間も、使いたくなかったのだと思います。

ボーダーコリーという犬種を飼い主に好きになってもらおうと、
わたしが知り得る全ての魅力をお伝えしたのですが、
多分、あの人たちにはそれが欠点にしか感じられなかったのだと思います。

頭が良いところも、人のことをよく見ているところも、運動が大好きなところも、
ボーダーコリーの素晴らしい魅力なのに、時間もお金もかけたくないあの人たちには欠点でしかなかった。

あの人たちにとって、ボーダー君は欠点だらけのいらない子だったんです。

20日にボーダー君を殺処分したその足で、ペットショップに行き、
新しくチワワを飼ったそうです。

ボーダー君もペットショップ出身で、飼い主夫婦はボーダーコリーと言う犬種が好きだったわけでもなく、
ただボーダー君は珍しい毛色だったから飼った、みたいなことを言っていたと後輩から聞きました。
こういう人たちがいるから、日本で珍しい毛色のボーダーを飼ってる人が色々言われるんだよなあ…

ボーダー君は毛色の珍しさを人に自慢するための道具でしかなかったんでしょうか。

だから愛情が薄かったんでしょうか。

飼い主夫婦に会ったこともないわたしが愛情がないと感じるんだから、ボーダー君はもっと敏感に感じていたと思います。自分は愛されていないって。

わたしもペットショップで働いていた身でこんなこと言えた身分じゃないとわかっているのですが、
それでもやっぱりペットショップでの生体販売は廃止すべきだと、今回心から思いました。
犬に限らずペットを飼うのも免許が必要っていう風にすればいい。

誰彼かまわず犬猫を売る悪質なペットショップをなくすことは、
不幸な犬猫を減らすことに直結すると思います。

そして今回何より恐ろしかったのが、この飼い主夫婦のようにいたって普通の人が、
自分の都合で犬を殺してしまったことです。

わたしは今までどこかで、犬を保健所に持ち込む人たちって、
極悪人のような気がしてました。

でも、この飼い主夫婦は極悪人でも何でもなく、犬のことさえなければ、
話すとどこにでもいるいたって普通の人たちなんです。

愛情が全くないのに「可愛い」と言えるのも恐い。

わたしは可愛がっている、だからこれは犬が悪い。

わたしは頑張っているもの。

でもトレーニングも上手くいかないし、こんなに噛まれた。

こんなになってしまえばもう飼えない。

だから仕方ない。

殺そう。

何とか正当化して、愛犬のことを必死に考えているわたしたちにウソついて、
犬を殺せるのが恐ろしい。

まだまだ出来ること、やらなきゃいけないこと、たくさんたくさんありました。

学生時代にも、同じボーダーコリーで、同じような経験をしました。

人に飼われている犬たちは、みんな人に愛されるべき子たちなのに。

誰からも愛されず、たった一人逝ってしまったボーダー君が可哀想でなりません。

助けてあげられなくて本当にごめん。

遠いとか何とか言ってないで、鹿児島まで飛んで行くべきだった。

これ書いてる今も涙が出て来ます。

もしかしたら、もうこんな世界に生まれてくるのは嫌かもしれないけど、
もし、もう一度この世界に生まれて来ようと思ってくれたら、
今度はベタベタに甘やかして、溺愛してくれる飼い主さんのところに行くんだよ。

うちに来てくれてもいいよ。これ以上ないってくらい溺愛してあげるから。

女王様気質でやきもち妬きのおねーちゃんと、

天然でおしゃべりがうるさいおにーちゃんがいるけど。

それとも、助けてあげられなかった人のところになんて来たくないかな。
でももし気が向いたらぜひうちに来てね。

会ったことも、撫でたこともないけれど、忘れないからね。

ボーダー君の冥福を祈って、愛の一票をお願いします。
ブログ村ランキングに参加しています。クリックしていただけると励みになります。
にほんブログ村 犬ブログ ボーダーコリーへ
にほんブログ村
にほんブログ村 犬ブログ シェルティーへ
にほんブログ村
お好きな方をクリック!

 - ボーダーコリー, 動物福祉