「カーミングシグナル」飼い主なら知っておきたい『犬の言葉』の正しい知識

犬の飼い主なら知っておきたい「カーミングシグナル」の正しい知識。

こんにちは!

犬になりたい犬育ブロガーの瀧沢かいるーです。

今日は、犬の飼い主さんならぜひ知っておくべき犬の「カーミングシグナル」について詳しくお話します。

ブログでもたびたびお話しているカーミングシグナルですが、少し前に、このカーミングシグナルについて詳しくまとめて欲しいと頼まれました。

あれ?もうまとめてなかったっけ?とブログの記事を読み返してみたのですが、それらしい記事は見当たらず…
どうも思い込みだったようですね、すみません。

そこで、トゥーリッド・ルーガス著『カーミング・シグナル』の英語版第2版〝On Talking Terms Dogs:alming Signals″を引っ張り出してきて、
学生の時必死に翻訳したルーズリーフ片手に自分の勉強のためにもう一度読み直してみました。

日本ではテリー・ライアンが監修した英語版初版からの翻訳が出版されているんですけど、これは写真が全くないので、文章だけで犬のシグナルを理解するのはとても難しいです。

その点、英語版第2版には説明付きでわかりやすいカラー写真がたくさん掲載されていて、しかも次の4章が追加されています。

  • 第5章 実際のハンドリングやトレーニングでのシグナルの活用
  • 第6章 犬が言葉を失ったらどうなるか
  • 第7章 仔犬がカーミングシグナルを使い始める時期
  • 第8章 リーダーの立場と親の立場

少し前に発売された本ではありますが、いまだにこれほど犬のカーミングシグナルについて詳しく書いている本は見たことがありません。

今回はこのトゥーリッド・ルーガス著『カーミングシグナル』をもとに、犬のカーミングシグナルについて詳しくお話していきます。

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「カーミングシグナル」はルーガスの命名

まず、「カーミングシグナル」という言葉はルーガスが作った言葉です。

それまではオオカミのボディランゲージの研究においては、相手の攻撃性を断ち切るシグナルという意味で「カットオフ・シグナル」という言葉が使われてきました。

しかし、犬の場合は攻撃を断ち切るためというよりも、相手からの攻撃を防ぐために、攻撃を仕掛けようとしている相手を落ち着かせるためのシグナルという意味で「カーミングシグナル」の方がふさわしいということになったのです。

確かにオオカミの行動学の本ではたいてい「カットオフ・シグナル」という言葉が使われていますが、犬に限って言うならば「カーミングシグナル」の方が正確なんじゃないかとわたしも思います。

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犬と人のコミュニケーションの手段でもある

カーミングシグナルは人や犬からの威嚇を避け、不安、恐怖、騒音や不快な物事への反応を沈静化する(カームダウンする)ことにより、初期段階でハプニングを予防するために用いられる。(p.1)

カーミングシグナルは、犬がストレスや不安を感じた時に、自分を落ち着かせるためにも使うし、また他の犬を安心させたり、敵意がまいことを知らせるためにも使います。
また、他の犬や人と友達になるためにも使うのです。

たんに犬同士のコミュニケーションの手段というわけではなく、犬と人とのコミュニケーションの手段でもあるという点がとっても重要です。

カーミングシグナルを理解することは犬の気持ちをより深く理解するための第一歩でもあり、犬とコミュニケーションをとり、仲間として認めてもらうために必要不可欠なものなのです。

 

カーミングシグナルの種類

カーミングシグナルの種類については、これまでに28~29種が確認されてきたそうですが、その一例として以下のようなものが挙げられています。

  1. 顔をそむける
  2. 目を細める
  3. 体をそらす
  4. 鼻をなめる
  5. フリーズする
  6. ゆっくり歩く、ゆっくりした動作をする
  7. プレイバウ(遊びに誘うお辞儀)
  8. 座る
  9. 伏せる
  10. 欠伸する
  11. においを嗅ぐ
  12. カーブを切る
  13. スプリッティング(犬と犬と間に割って入る)
  14. しっぽを振る
  15. その他(前足を上げるなど)

誤解されやすいシグナル

これらのカーミングシグナルの中には、人間に誤解されたやすいものがいくつかあります。

代表的なものをご紹介しましょう。

お腹を出す=服従?安心出来る?

いまだに、犬が飼い主にお腹を見せるのは「服従のサイン」だとするトレーナーやしつけ本、サイトがいくつもあります。

ブログで何度も言っていることで繰り返しになりますが、お腹を見せるという犬の行動は決して服従心を飼い主に示しているわけではありません

犬が他犬や飼い主に対してお腹を見せるというのは「落ち着いて」という意味の強めのカーミングシグナルです。

例えば、ドッグランで執拗に追いかけて来る興奮している犬に対して、追いかけられている犬がお腹を見せて「落ち着いて」と言っている光景はよく見られるものです。

怒っていたり厳しい態度をとる飼い主に対してお腹を見せるのは服従しているわけではなく、「それ以上怒らないで」「厳しくしないで」と言っているのです。
また、飼い主がそばに来ただけですぐお腹を見せるような犬の場合は、日ごろから厳しい接し方をされているか、飼い主がしょっちゅう撫でたり声をかけたりと構ってくるので落ち着かないのどちらかです。

飼い主への服従心を芽生えさせるためという名目で仰向け抱っこをすることをすすめるトレーナーがいますが、かえって逆効果になります。

また、最近では犬に安心感を与えるリラックスポジションという言い方をして、やはり仰向け抱っこをすることを推奨しているトレーナーやしつけサイトがあります。
確かに犬はリラックスするとお腹を見せることはありますが、自分でリラックスした状態でやるへそ天と、人間に抑えられて股の間に挟まれて仰向けで押さえられるというのは全く違います。

人間に仰向け抱っこをされることが犬にとって本当にリラックス出来るのであれば、初めてされたのであっても嫌がって暴れることはないはずだし、
その状態でリラックス出来るように毎日毎日繰り返して教える必要もないはずです。

犬にあえて仰向け抱っこする必要なんてありません。

欠伸・目を細める=リラックス?

もう一つ、飼い主さんが勘違いしているシグナルで多いのが、欠伸したり目を細めたりしているのを、リラックスしていると勘違いしてしまうことです。

頭の上から手を伸ばされて撫でられたり、マズル周りを撫でられたり、隣にいる犬をずーーーっと撫でていたりすると、
多くの犬は欠伸をしたり目を細めたりします。

飼い主さんは、犬は撫でられるのが好きだと思っているので、撫でられて欠伸したり目を細める犬を気持ちよくてリラックスしているのだと思うでしょうし、
ぱっと見た限り、欠伸や目を細めるというのは気持ちよく感じているように見えるのは確かです。

しかし、多くの犬は必要以上に撫でられることを好みません。

わたしはいつも、犬を撫でるのは犬の方から「撫でて」と要求してきた時だけにするように、と言っているのですが、
多くの飼い主さんは日常的に犬を撫ですぎです。

飼い主さんに決して悪気はなく、犬が喜ぶだろうと思ってやっていることなのでしょうが、それが犬にとっては日常の小さなストレスになってしまっているのです。
この小さなストレスが重なると、イライラしやすくなったり、飼い主の手に過敏に反応するようになったりと良くない行動が現れます。

うちの子は撫でられるとよく欠伸したり、目を細めたりすることが多いな~と感じている飼い主さんは、意識して愛犬を撫でたり触ったりするのをやめてあげましょう。

誤解が「悪用」につながる

こういった誤解が、カーミングシグナルの「悪用」につながることがあります。

犬とのコミュニケーションの手段であるカーミングシグナルを、犬に命令を聞かせ服従させるために使うようになってしまうのです。

目をそらすと相手の優位性を認めたことになるからと、犬と一生懸命にらめっこしてみたり、
カーミングシグナルは劣位の犬が優位の相手に出すものだからと、せっせと犬がカーミングシグナルを出すようなことをやってみたり。

これらの悪用は「犬に優しい」だとか「犬の気持ちを尊重する」だとか謳っているしつけ方法でもよくあることです。

一見、聞こえのいいことを言っているようでも、そんな上辺だけのしつけ法に騙されてはいけません。

そのつもりなく悪用してしまったら、取り返しのつかないことになりますよ。

 

カーミングシグナルは「犬の言葉」

カーミングシグナルは犬とコミュニケーションをとるために必要な「犬の言葉」です。

人間が犬語であるカーミングシグナルを使った時に犬がどんなに驚くかということについて、ルーガスは以下のように例えています。

長い間密林をさ迷い歩いていた人間が絶望の淵に立たされた時、突如として自分の母国語を耳にしたくらいの驚きである。

カーミングシグナルというものを初めて知った時、道ですれ違った犬に対して、瞬きしてあいさつしてみたことがありました。
その時の犬の反応というのがまさにこんな感じで、ばっと勢いよく振り返ったかと思うとその場で立ち止まり、じっと顔を見つめられました。

「君、ぼくの言葉がわかるの!?」
という声が聞こえてきそうでした。

友人や、相談してくださった飼い主さんも、ためしにすれ違ったよその犬に対してカーミングシグナルであいさつしてみると、
同じような反応をされたとよく聞きます。

誰も自分の言葉を理解してくれない、密林の中で犬たちは絶望の淵に立たされているのです。

誰も言葉を理解してくれず、意思の疎通が出来ないというのはさぞ心細いでしょうし、不安でしょう。

わたしもオーストラリアに行った時、英語は多少出来たとはいえ完全な意思疎通が出来るわけではなかったので、
同じ人間相手で、身振り手振りで何とか通じたとはいえ、密林とまではいかなくてもやっぱり不安で心細かったものです。

犬の言葉を理解するというのは、犬と共生するために必要不可欠であり、犬の気持ちを理解する第一歩です。

そのためにもカーミングシグナルを正しく理解して、うまく活用していきましょう!

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おまけ

3月になったとはいえ我が家地方は少し日がかげるとまだまだ肌寒く、ストーブが大活躍しています。

るーこは毛深いくせにストーブが大好き。

ストーブの熱風に自慢の飾り毛がなびいております。

わたしがストーブ前にいると必ず膝をかせと言ってきて、強引に膝に乗りそのまま寝ちまうという技を身に着けたるーこ。
そのせいか最近、膝が痛いのですが…

暑がりなのんちゃんは、ストーブから一番遠い座椅子に陣取っています。

少し前にも言いましたけど抜け毛がひどい。

今日も10匹ほどの子犬を産みました。
あんなに抜けて…衣替えにはまだ早いし春が来る前に禿げちまうんじゃなかろうか。

クイックルワイパーとコロコロが必需品です。
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