噛みつく犬は「自殺」をしている。
こんにちは!
犬になりたい犬育ブロガーの瀧沢かいるーです。
今日は、犬の噛みつきの誤解についてです。
犬が噛みつくのは「嫌だ!」「やめて!」の強い表現であることが多い、というのはブログで何度もお話してきました。
興奮しすぎて制御できなくなっていたり、中には脳の病気というケースもありますがそういうのは本当にごく稀です。
たいていの場合、人間側が犬の嫌がることを無理やりやっていたり、犬の権利を侵害するようなことをしていると、犬が噛むという事態になるのです。
ところがいまだに、「犬が人間に噛みつくのは自分がリーダーになろうとしているからだ」云々という、都市伝説というよりもはや神話のようなことが信じられています。
噛みつかなければならないほど追い詰められた犬に対し、力づくで抑え込もうとしたり、言うことを聞かせようと厳しいトレーニングを繰り返したり、さらに追い付けるようなことをします。
その結果、噛みつきがさらに悪化してしまう、もしくは犬が無気力状態になってしまうのです。
愛犬に噛みつかれれば、飼い主は落ち込んだりイラッとしたりしますが、犬が噛みつくというのは「これ以上辛い思いをさせないで」「助けて」「気持ちをわかって」というSOSのサインなのです。
人間を傷つけるほど強く噛むのは「犬の自殺」だと教わったこともあります。
人間が自殺してしまう時と同じくらい、辛い思いをしているのだと。
犬を自殺に追い込むようなことをしていませんか?
愛犬の噛み癖に困っている、どうにかしようとしてトレーナーに頼んでしまったという飼い主さん、ぜひ読んでみて下さい。
本当に人間を傷つけようとしている?
犬が人間を噛むと、「上下関係の戦いを挑んできている」「力づくで飼い主を従わせようとしている」「人間を傷つけようとしている」などと言われることがあります。
果たして本当にそうでしょうか?
野生動物が優劣を賭けて戦う時、たいていは雄同士が繁殖の時の雌をめぐる争いだったり、縄張り争い、ライオンのように群れのリーダーの座を巡っての争いになります。
野生動物のドキュメントなどを見ているとそういうシーンがよく出てきますが、そういう時の動物同士の争いって命懸けで、血みどろになってることも少なくないですよね。
カバのように口の大きさを競うだけとか、平和的手段のことも多いですが、そのカバだって縄張り争いで流血することもあります。
ライオンも雄同士で血が流れるまで戦うことがあるし、セイウチの雄同士の争いではその時の怪我が原因で亡くなってしまった個体をテレビで見たことがあります。
犬も、本当に人間に戦いを挑んでいるのだったり、力づくで従わせようとしてるのだったり、傷つけるのが目的なら、超小型犬でもない限り飼い主は重傷を負うか場合によっては死ぬことになります。
猟犬種だったら本能で間違いなく喉を狙って噛みつくでしょう。
のんちゃんサイズの犬なら腕の一、二本なくすことになるでしょうし、るーこだって本気で噛んだら手が貫通するでしょう。
チワワだって本気で噛めば人間の指くらい簡単に噛みちぎれます。
でも、犬たちはそういうことはしないのです。
噛みつきによる死亡件数は、時々闘犬に襲われて亡くなったというニュースを聞きますが、きわめて少ないのです。
多くの飼い主さんが悩んでいる犬の噛みつきというのは、生死にかかわるような噛みつきではなくて、ちょっと赤くなるとか、皮膚の表面が傷つくとか、皮に穴が開くとか、そういう程度のものがほとんどです。
「うちの子、本気噛みしてくるんです」と言われる飼い主さんがいますが、それは本当の本気噛みではありません。
ということは、犬は噛みつく力を自分で制御しているということです。
わたしには、犬が本当はこんなことをしたくないけど自分を守るためにやらざるをえないという、強い葛藤に感じられます。
噛みついた後に舐めるのはなぜ?
飼い主に噛みついた後、噛んだところをペロペロと舐める犬もいます。
もし、相手を傷つけるのが目的だったらそんなことはしないはずです。
舐めるのは、相手と自分を落ち着かせるカーミングシグナルです。
相手に向けられる時は、相手をなだめる好意的なシグナルも含んでいます。
噛みつかなければならないほど嫌なことをしてくる飼い主と、噛んでしまった自分自身を落ち着かせているのです。
ところが、ネットでは正反対の解釈を目にすることがあります。
噛んだ後に犬が舐めるのは、逆らったら許さないぞというアピールだというのです。
だから、しつけやトレーニングで上下関係をしっかり構築しなければならない、と後に続く。
カーミングシグナルという言葉が広まったいっぽうで、こんな間違った解釈も広まってしまっているのが残念です。
なので、まずは自分で犬のボディランゲージと表情を観察してみましょう。
なるべく細かく、状況とその時の犬の表情と合わせて見ていくとだんだんわかるようになってきます。
そして、犬は隙あらば人間の上位に立とうとするものだ、という歪な考えに引きずられないようにしましょう。
「犬の自殺」
人間を怪我させるほど噛むのは犬の「自殺」である。
そんな風に教わったことがあります。
2015年の9月だったでしょうか。
紀州犬が人を噛み、射殺されたという事件のことです。
狂暴だからという理由で隔離されて、散歩にも連れ出してもらえずに、多分食事だって満足には与えられていなかったでしょう。
脱走し、13発もの銃弾を撃ち込まれ殺されてしまったこの紀州犬は、そのまま生きていても地獄だったのではないかと思うのです。
自殺したいほど辛かったから、飼い主を噛んで逃げ出した。
人間を傷つけよう、殺してやる。
そんな感情を犬は持ちません。
食べる以外に他者を殺すことはないのです。
人間のように憎しみから誰かを傷つけたりはしないし、殺したりもしないのです。
犬が人間を噛むのは、ただただ辛くてそこから逃げたいから。
人間のように自ら命を絶つということをしない犬が、人間に対して噛みつくに至ってしまう心情というのは、人間の自殺に近い感情なのではないでしょうか。
犬は人間と共に暮らし、人間のそばにいることで生きながらえる術を習得しながら、選択育種されてきた生き物です。
なので、もとから人間に対しては友好的であるはずなのです。
そんな犬が、人間を噛むという行為がどれだけ異常で、噛む犬はどれだけ辛い思いをしているのか。
信頼できるはずの相手から裏切られ、権利を侵害され、無理矢理嫌なことを強制されて、自分の意見も聞いてもらえず狭い場所に閉じ込められ、1日を過ごすしかない。
人間の場合は本当に辛ければ自殺することができます(自殺を最終手段のように言うのも思いますが)。
でも、犬は自殺が出来ません。
だから、例え生き地獄でも生きていくしかないのです。
辛くて辛くて、苦しくて苦しくて、追い詰められて噛んでしまった犬は狂暴だとレッテルを貼られ、矯正のために厳しいトレーニングを受けたり、隔離されたりします。
そうなると、犬は生きる気力を失い、無気力になってしまうのです。
らーちゃんも、鹿児島のボーダー君も、飼い主を噛んだ瞬間に「自殺」をしたのだと思います。
愛犬が噛んでくるという人は、噛まれるたびに目の前にいる犬を1頭、自殺させているというくらいの罪悪感を持つべきです。
そうすれば犬に対する意識も変わってきます。
犬が嫌がることを一切せず、無理強いせずに、犬の意思と権利と自由を尊重し、安心してくつろげる環境を整えて、あとは見守っていればいいのです。
そして、あなた自身が犬から信頼される人になって下さい。
信頼する人を、犬だって噛んだりはしません。信頼される人は噛まなければいけないことをしないはずですから。
決して難しいことではないのです。
特に小型犬だと「あ~も~また噛んで~」で軽く済ませてしまっている飼い主さんが多いですが、犬が噛むという行為をもっと重大視すべきです。
人間を噛む犬は、人間を傷つけようと思っているわけではなく、むしろ犬自身を自分で傷つけてしまっているのだということをよく理解して欲しいです。
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♪おまけ
今日は夕方、すんごい嵐でした…ゲリラ豪雨どころじゃない。もはやモンスーンみたいな。
職場のドアが風で全部開いちゃって、チラシはぶっ飛ぶは花瓶は割れるは木は折れるはで大変でした。
すぐおさまるかと思ったら1時間以上雨続いたし。
雨雲レーダーで見たら市内全域真っ赤でした…真っ赤とかなかなか見ない。
雷も鳴り始めて、心配になって母にLINEしたらのんちゃんは案の定ビビりまくってベッドの下から出てこないとか。
そこから窓に向かって吠えまくってるとか。
雨がやんですぐに家に帰ったんですが、30分以上膝に乗ったままののんちゃんでした…怖かったよね。
今はだいぶ落ち着いて寝てます。
遠くの方で花火やってるみたいだけど、これくらいの距離なら平気みたい。
るーこ?
るーこは全然大丈夫だったそうな。
雨がどじゃーーーーー!!!って降り出した瞬間、ちょっと吠えたみたいだけど、あとは普通に寝てたって。
肝が据わってるというか動じないというか(でも変なとこでビビリだけど)。
今回はちょっと体験したことないくらいのゲリラ豪雨だったので驚きました。
これからもあんな豪雨が続くと困るな~。
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