犬とのコミュニケーションに「アイコンタクト」は必要?

      2018/10/12

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どうも!

雨だと犬たちのテンションがだだ下がりでお散歩の楽しみもイマヒトツな犬になりたい犬ブロガーの瀧沢かいるーです。

この数日で犬のしつけ本をいくつか読んだんですが、必ずと言っていいほど「アイコンタクト」が登場します。

愛犬との意思疎通にはアイコンタクトをするのがいいそうです。

犬のしつけはアイコンタクトに始まり、アイコンタクトに終わる、なんて言ってる人もいます。

確かに目と目を見ると、それだけでこちらの意思を犬が理解してくれたように感じられますね。

人間同士だと話を聞く時は相手の目を見ようとか言うので、人間はコミュニケーションにおいてどうしても目を見ることを重要視しがちです。

しかしだからといって犬にもそれを求めることは間違いです。「目を見られる」というのは、犬にとってとても負担なことなのです。

 

目を見る=攻撃の合図

犬にとって相手の目を凝視することは「攻撃の合図」になります。

よく、犬同士が身体を硬直させて見つめ合って後に、お互いに飛びかかって喧嘩になるなんて場面を何度も見てきました。

わたしたち人間が、犬と意思疎通を図るために目を見つめているつもりが、犬にとっては「あれ、もしかしてこれから飼い主に攻撃される…?」なんて恐怖を与えることになりかねないのです。

飼い主に目を見られて、犬が顔を背けたり舌なめずりしたり、カーミングシグナルを出すのは当たり前のことなんですよね。攻撃の合図を出す飼い主に、「落ち着いて」と言っているのです。それを「こっちを見なさい」と言ったり、バカにしていると思うのは大きな間違いです。

 

お散歩中にアイコンタクトは必要?

ペットショップで働いていた時、よくお客さんから相談を受けたのが、

「うちの子はお散歩中にアイコンタクトをしてくれない」

ということでした。

でも、話を聞くと全く見ないわけではないらしいんです。

時々、チラッとは見るけれど、それだけでは飼い主さんは不満なようで「常にこちらを見ていて欲しい」と言うのです。

スマホをいじりながら散歩する飼い主よりはよほどいいとは思いますが、それでもそれって犬にとってすごく酷なことなんじゃないでしょうか。

だって、「散歩中常にアイコンタクトをとれ」って言うのは「前を見て歩くな」って言うのと同じことですよね。

犬だって前を見て歩けないと不安

学生の時に、とある先生からまさしくこのアイコンタクトについての悩みについて教えてもらったことがあります。

当時は2年生になったばかりで、2年生といえば1年生の1年間でそれなりにトレーニングも出来るようになり、何となく「トレーナー気取り」になっている時期です。同時に、犬の扱いがぞんざいになってくる時期でもあります。

犬は人とアイコンタクトを取るのが当たり前と思っているわたしたちに、先生は「それは違う」と言いました。

そして「なぜ違うのか教えてやろう」と、ある実験を行ったのです。

まず、2人でペアになり、犬役とハンドラー約を決めます。

犬役はハンドラー役と手を繋ぎ、常にハンドラーの方を見ながら歩きます。

まずは障害物のない、いつも犬のトレーニングで使う広い教室を歩きました。だいたいの犬は、ここでは大人しくアイコンタクトをとってくれるのです。それと同じように、ほとんどの犬役がハンドラーから目をそらさずに歩けました。

問題は、外を歩いた時です。

学校の周りをぐるっと歩くコースだったのですが、これがとても難しいものでした。

いつも歩いている道のはずなのに「前を見られない」というだけで、いつもは簡単によけられるくぼみや段差につまづきました。交差点も自分で安全を確かめられないので、車や自転車が来ていないかとても怖かったです。

この実験が終わった時、トレーナー気取りだったわたしたちは、今まで犬たちにどれだけ酷なことを強いていたのかに気づいたのです。

お散歩中にアイコンタクトは必要ない

ほとんどのトレーナーが、散歩中に愛犬とアイコンタクトをとることを飼い主に教えます。

飼い主を見ていれば犬は拾い食いなど余計なことをしませんし、よく見る「信頼し合っている犬と飼い主」のように見えて、飼い主も満足するのです。

しかし、犬の散歩というのは犬のための散歩であって、犬が楽しみ満足出来るものでなければなりません。

ずっと飼い主の目ばかり見て、においを嗅いだり好きな物を見られない散歩は、果たして犬にとって楽しくて満足出来るものでしょうか。

飼い主の方を見ていなくても、よく見れば耳が飼い主に向いている犬はよく見るし、犬は常に意識のどこかで飼い主を気にしています。

目を見ていなくても、人や犬に飛びついたり、拾い食いをしたりしないで、呼べばこっちを向いてくれる程度でいいのではないでしょうか。

犬の散歩についてはコチラ
犬の散歩は「犬のための散歩」です
間違ったお散歩の認識|「散歩」は「運動」ではありません

 

目を見なくてもコミュニケーションは出来る

犬のコミュニケーションはボディランゲージが大切です。

目の動きも重要な情報源になりますが、人間ほど重要視はされていません。

犬とのコミュニケーションの第一歩として、まずは犬の真似をしてみましょう。

目を見れば、だいたいの犬は顔を背けたり、舌をペロッとしたりします。わかりにくいかもしれませんが、瞬きをする犬もいます。これらは全て犬のカーミングシグナルで、犬が相手と会話する方法です。

人間もそれを真似っこしてみましょう。

犬が顔を背けたら一緒に顔を背け、舌を出したら同じようにペロッとして、瞬きをしたら瞬きを返してあげます。

うちのボーダーコリー(以下ボダ子)はこの真似っこが大好きです。何もない時に見つめてくるので、顔を背けると同じように顔を背けて、瞬きをすると返してくれます。同じようにわたしがボダ子の真似をするととても嬉しそうにします。

下のシェルティも最近この真似っこ遊びを覚えて、よく「ねえ、やろうよ!」と催促してきます。

飼い主に真似してもらえることを犬は喜びます。言語も習慣も何もかも違う生き物相手に、真似をしてもらえるということで理解してもらえたと思うのではないでしょうか。信頼関係の構築にもつながるのだと思っています。

よその犬と目が合って、犬がなかなか目をそらしてくれない時、こちらがまず目を背けてあげると、犬に対して敵意がないことを教えることが出来ます。

現代の犬たちはボディランゲージを知らない子も多く、誤解が生まれることもあるので、まずは飼い主がボディランゲージを使って犬と会話し、練習させてあげる必要があります。もともとは犬の言語なので、だいたいの子はすぐ上手になります。

アイコンタクトに頼って犬に不快な思いをさせなくても、こちらが犬のボディランゲージをちょっと覚えてあげることで、十分にコミュニケーションを取ることが出来るようになるのです。

結論。

 

犬とのコミュニケーションにアイコンタクトは必要ありません。

 

ただ何か要求がある時は犬の方から見つめてくることがありますね。

ま、それとコレとは別ということで。

 - パックリーダー論, 犬との接し方・関係作り, 犬の散歩, 犬の気持ちを理解する