マウンティングは順位付け?性行為?どっちも違うよ!
こんにちは!
犬になりたい犬育ブロガーの瀧沢かいるーです。
今日は、犬のマウンティングに対する誤解についてお話します。
犬が他犬や人間、あるいはクッションなどにのしかかって腰を振る、いわゆるマウンティングは、誤解されやすい犬の行動の一つです。
世間ではいまだに単純に性行為だとか、上位の犬が下位の犬に対して行う順位付け行為だと言われて誤解されています。
犬に対して「もうエッチ~」などと言い出す人もいるので聞いてるこっちが恥ずかしくなりますよねっ!
しかし実際には、未去勢の雄が行う性行為としてのマウンティングを見る機会というのはほとんどないし、順位付け行為だという説もパックリーダー論が否定されるのと同時にすでに否定されています。
ではマウンティングとはどういった行動なのでしょう?
わたしたちがよく見かける犬のマウンティングというのは、興奮した時に出るストレス行動の一つなのです。
そこで今回は、いまだに誤解されているマウンティングの性行為説と順位付け説がなぜ違うと言えるのか、マウンティングをする犬にどう対処すればいいのかを詳しくお話します。
愛犬がよくマウンティングして困るという飼い主さん、ぜひ読んでみて下さい。
目次
マウンティングは「性行為」?
犬のマウンティングを発情したがゆえの「性行為」だと思っている飼い主さん、いまだにけっこういらっしゃるんですよね。
確かに相手にのしかかって腰を振るって、一見すると犬の交尾ですもんね…
しかし実際には、未去勢の雄が発情している雌に対して行う性行動としてのマウンティングを見る機会はほとんどありません。
それに、性行動であれば去勢している雄や、雌犬には見られない行為のはずですし、そもそも人間やクッションなどの物に対しては行わないはずです。
るーこは生後2か月でうちに来た翌日に、ブランケットに対してやっていました。
性成熟のはるか前ですし、しかも対象は物です。
わたしが観察した限りでも、雄犬が雌犬に対してマウンティングすることはもちろんありますが、それが性行動であったことは一度もありません。
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マウンティングは「順位付け行動」?
では、順位付け説はどうでしょうか。
順位付けであれば、のんちゃんとるーこがお互いにやり合うというのはちょっとおかしいですよね。
のんちゃんの方が先輩犬ですし、経験もずっと豊富で体も大きくてるーこより力も強いのです。
圧倒的にのんちゃんの方が「上位」の立場のはずですが、マウントされたり、地面に仰向けになって「服従姿勢」と見られる行動をとっていることが多いのはのんちゃんの方です。
のんちゃんとるーこの場合のように、圧倒的に「上位」の犬が、下位の犬にマウンティングされていることは多くあります。
されている方の犬は、やり返したり怒ったりするのではなく、静かにじっとして、顔を背けたり舌ペロしたりとカーミングシグナルで相手を鎮めようとしています。
そして、マウンティングしている方の犬は、たいていやんちゃな若い犬か、まだ何も知らないような子犬であることが多いです。
順位付け説はわたしが観察してみた結論から言うと、やはり間違っていると感じます。
マウンティングの原因は「興奮」と「ストレス」
わたしたちが日常的によく見かける犬のマウンティングは、興奮した時に出るストレス行動の一つです。
保護された犬や新しい里親宅で暮らし始めた犬は、連れてこられてから長いと1週間くらい、マウンティングをやっていることが多いそうです。
しかし、環境にも慣れてストレスレベルが下がって来ると、だんだんとやらなくなっていきます。
ペットショップなどで買ってきた子犬の場合も、サークルに入れられた状態で数日過ごすとベッドやおもちゃにマウンティングを始めることが多いです。
ペットショップに勤めていた頃、「急にマウンティングを始めた」と言ってくるお客さんが多くいましたが、その100%が子犬をサークルに閉じ込め長時間留守番させているという状況でした。
この場合も、サークルから解放してあげて留守番時間を極力(長くても6時間程度)短くしてあげると、やらなくなっていきました。
しかし、サークル閉じ込め飼いで長時間の留守番を強いられ、散歩にも満足に行けないなどの生活が長いこと続き、日常的にストレスを抱えて興奮度が高い犬はなかなかマウンティングが治らずに習慣化してしまっていることがあります。
そういう場合は、ストレスマネジメントがある程度進んだら、引き金となる興奮をコントロールするとともに、マウンティングする対象を取り去ったり、やりそうになった時に気をそらしたりすることで対応していきます。
マウンティングが出やすい状況は?
マウンティングは興奮した後に出やすい行動です。
特に興奮して走り回った後に出やすいので、ストレスレベルが下がるまでは興奮する遊びはさせずに、のんびりリラックスさせてあげることを心がけましょう。
また、マウンティングが習慣化してしまっていた子は、ストレスレベルが下がっても日常的に興奮させないことが大事です。
毎日長時間サークルに入れられていて、自由に歩き回れる時間が少ない子や、散歩時間が不足している子など日常的にストレスを受けている犬は、サークルから出してもらった時や散歩の時間などに興奮しやすいです。
そうなるとマウンティングも出やすいですし、いつまでもしつこくやっているということが多いです。
この場合も、マウンティング行動だけを禁止してやめさせようとするのではなく、サークルから解放し、充実した内容の散歩をするなど、まずはストレスマネジメントに取り組みましょう。
「発情」が原因になることも
性行動としてもマウンティングはほとんど見られませんが、「発情」が原因になってしまうことはあります。
未避妊の雌犬は、ヒートの度に多大なストレスがかかることになります。
ヒートの最中はいつもより興奮しやすく、いつもはしないのにヒートが来るとしつこくマウンティングするという犬は多いです。
のんちゃんも、いまだに避妊手術出来ていないのですが、ヒートの時はよくクッションやらベッドやらにマウンティングしています。
また雄犬はヒートが来ている雌犬が近くにいると、中には犬が変わったんじゃないかと思うくらい大興奮してしまう子もいます。
ヒートが来ている雌のにおいは半径3㎞以内であれば嗅ぎ取ることが出来ると言われています。
雌犬のヒートの匂いを嗅ぎながらお預けを食うというのは、人間の男性にとってみればドストライク好みの女性のヌードを前にして永遠をお預けを食っているような状態だと、学生時代の恩師(男性)は言っていました。
クラスは女子が多かったのでみんないまいちピンと来ていませんでしたが。
「自然な状態でいさせてあげたいから」と、避妊・去勢をしないでいる飼い主さんがいますが、犬にとっての自然とは、雌犬であればヒートが来たら交尾して妊娠し、雄犬であればヒート中の雌犬がいれば交尾をする、というのが自然です。
正常な繁殖器官を持っていても、交尾、妊娠が出来ないのであれば自然ではありませんし、犬に余計なストレスをかけることになります。
特に問題がないのであれば、早い段階で手術をしてあげた方がいいですね。
誤解から間違いを犯さないために
マウンティングだけに言えることではありませんが、困った行動に対しては根本的な原因を解決しなければ意味がありません。
そして、原因を正しく把握することが大事です。
順位付け行動であると誤解し、犬が自分の方が上位だと思い込んでいるからと厳しいトレーニングをしたりしてストレスをかけ、ますますマウンティングが悪化したというのはよく聞く話です。
マウンティングは治ったけど、トレーニングをしていたら今度は噛みつきが出てきた、というのも珍しいことではありません。
原因を正しく把握、解決しなければ、別の形で問題行動が出て来るだけです。
また性行動ではないので、雄犬のマウンティングに対しては去勢すれば治ると言われていることがありますがこれも正解ではありません。
去勢していないためにヒート中の雌犬に興奮してのマウンティングであれば改善されるかもしれませんが、別のストレスが原因である場合は、去勢しても解決しないことがほとんどです。
去勢しても治らないと「もう遅かったのね」と思い込んで諦めてしまう飼い主さんがいますが、治らないのなら原因は別のところにあるということです。
サークルに長時間閉じ込めていないか、長時間の留守番をさせていないか、散歩は充実したものであるか、日頃から興奮させるようなことをしていないか、よく見直してみましょう。
性行動だの順位付けだの、誤解から間違いを犯さないようにしましょう。
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♪おまけ
今日は久しぶりに裏の畑に霜が降り、バケツの水が凍っていました。
明日はどこだかで大雪の恐れがあるそうですね…
あれ、4月ってこんなでしたっけ?
今年の冬は暖かくて、このまま春になるのかね~なんて言っていたのにそうは問屋が卸さないって感じですね。
冬物しまわないで良かった~~~。
さてこちらは早々に衣替えをしてしまったのんちゃん。
2月のはじめには換毛期終わらせてしまって一回り小さくなるくらい毛が抜けたので、寒くて仕方ないみたい。笑
最近は暖かいから寝る時もホットカーペットつけなかったのですが、つけろと催促するようになりました。
これにはるーこが大迷惑のよう。
るーこはけっこう毛深いし、寒いといっても真冬ほど寒くはないので、寝る時ホットカーペットつけられると暑いのか寝ながらゼエゼエ言ってることが多いです。
人間もだけど、犬同士も体感温度違うと困りますよね…
でも正直わたしも暑いよのんちゃん。。。
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