河原で助けた老犬を安楽死させました

保護した犬がどうやっても助からない場合は。

こんにちは!

犬になりたい犬育ブロガーの瀧沢かいるーです。

今日は、この記事を読んでくれている皆さんに悲しいお知らせをしなければなりません。

友人とその愛犬と一緒に散歩しに行った河原で捨て犬を見つけ、その子が助からなかったというお話です。

先日コチラの記事「「急性腎不全・慢性腎不全」高齢犬は腎臓病に要注意!原因と予防法」に名前だけ登場した、我が家ののんちゃんの同胎妹犬のひなたちゃんの飼い主である、学生時代の友人が昨日、仕事でこっちに来ると言うので会いに行きました。

のんちゃんはひなたちゃんとは合わないので、犬たちは留守番してもらってわたし一人で会いに行きました。

ひなたちゃんを散歩させようと、地元の数少ないドッグランの下にある河原に行きました。

昨日は曇っていたのですが気温・湿度が高くジメジメしと蒸し暑かったのですが、川のそばで木陰もあり、何より人もいないので2人と1匹でのんびりと歩いていました。

そろそろ戻ろうかという時、ひなたちゃんがふと立ち止まり、ダッと茂みに向かって一目散に走り出したのです。

ひなたちゃん、今はなくなったのですが少し前まで狩りをする子でした。
カエル、モグラ、ネズミ、その他小さなバッタなど、茂みでガサッと動くものには何でもロックオンしてハンティングする子で、その時の走り方にそっくりだったので、また獲物を見つけたのかと慌てて止めようとするわたしと友人。

茂みに入っていくのを追いかけていくと、怪しげな檻が見えました。

よく、野良猫を捕獲するために仕掛けられる罠がついた檻だと思ったのですが、どうも、すでに中には何か入っている…?

ひなたちゃんがそばに行ってクンクン匂いを嗅ぐと、小さく「キュンキュン」と鳴く声が聞こえてきました。

慌てて近くに行くと、黒色の塊がもぞもぞ動いているのが見えました。

 

犬でした。

 

しかも生きています。

この辺りは犬猫の死体が捨てられることは時々あるようですが、まさかの生きている犬。

しかもどう見ても、ゲージに閉じ込められて捨てられた状態。

お尻の辺りが骨ばっていて、目は白内障なのか真っ白でした。

かなりの年なのか、もとの毛色は黒のようですが、口の周りは真っ白で全身にも所々白髪がありました。

「どうしよう?」と相談する間もなく、どちらともなく「病院行かないと!」

友人がひなたちゃんを車に連れて行き、バスタオルを持ってきてくれる間に、わたしはのんちゃんたちのかかりつけの動物病院に電話。
昼休み中でしたが事情を話すと、鍵を開けて待っていてくれるとのことでした。

友人が戻って来るまで、老犬の状態を見ている時に気づいたのですが、肉が腐ったような、ひどい悪臭がしました。

見ると、胸のところが血だらけになっている。

ぼっかりと大きな穴が開いていました。

誰かに…というかこの子を捨てた飼い主にやられたのか?

ゲージから出し、友人が持ってきてくれたバスタオルにくるんで車に運びます。
ゲージも、念のため持っていきました。

抱き上げると不安そうな声でキャンキャン鳴き、痩せた体で一生懸命抵抗するので、「大丈夫だよ、病院行こうね」と言いながら車へ。
車に乗るとあっという間に悪臭に満ちるので、窓全開。

走り出すと老犬は不安からか恐怖からか、オシッコをもらしてしまいました。

病院では獣医さんが待っててくれて、すぐに診察が受けられました。

体重を測ったら6㎏でしたが、痩せ衰えてガリガリで、肋骨や背骨が浮き出てごつごつしていました。

見た目は甲斐犬っぽいですが、和犬ミックスのようでした。

胸に開いている大きな穴は、乳腺腫瘍がはじけて化膿したものでした。

その部分の肉が腐ってすさまじいにおいがしていました。

診察室で見て気づいたのですが、ウジが湧いていました…思い出さなくても目に焼き付いているので、食欲がないです。

看護士さんの一人が気分が悪くなって吐きそうになっていました。

獣医さんも長年獣医やっててここまでひどいのは初めてだそうです。

乳腺腫瘍だとガン化している可能性があるのでレントゲンを撮ってもらうと、すでに肺、その他の臓器にガンが転移していて、生きているのが不思議なくらいだと言われました。

まだ捨てられて間もないのでしょうが、すでにひどく衰弱していました。

脱水症状で皮はタルタル、自力で立つこともできなくて、何より腫瘍が潰れてこんなにも大きな穴があいていて、ちょっと動くだけで痛くてヒンヒンと悲鳴を上げている。

べったりと脂っぽくなって、フケが浮いた皮膚は、ところどころ自分でかじったのか、あちこち傷だらけでかさぶたになっていました。

捨てられる前まで首輪がついていたのでしょうか、首をぐるりと囲むように毛が抜けています。

爪も歩けないほど伸び放題で、耳も汚れてダニが食いついている。

恐らく、というかほぼ100%、飼育放棄されていたのでしょう。

病気になったから飼育放棄されたのか、飼育放棄されたせいで病気に気づけなかったのか。

のんちゃんに手術をしていないわたしが言うのもなんですが、乳腺腫瘍は初めてのヒートが来る前に不妊手術をすれば、発症率を0.05%に抑えることが出来る病気です。

そうでなくても、早期発見すれば手術で取り除くことが出来るのです。

手術費用も、病院によって違いますが一般的なところでは4~5万、高くても6万円くらいでしょうか。

決して高いものではないのです。

こんな風に破裂するまで放置してしまうと、ガン化する危険性が一気に高まります。

この子の場合は、ガンになってもさらに放置し続けていたせいで、全身に転移してしまったのです。

明らかに飼い主の責任です。

しかも、さんざん苦しませたあげく、こんな暑い中、茂みに捨てたのです。

はらわたが煮えくり返るとはこのことだ。

この可哀そうな小さな老犬は、がんも全身に転移していて、衰弱が激しく傷の治療も出来ず、自力では立ち上がれない。

このまま生きていても治る見込みはなく、無駄に苦しむだけだ。

「どうしますか?」と獣医さんに聞かれました。

出会ってまだ1時間たつかたたないか。

この子のことを以前から知っていたわけでもなく、飼い主さんのことも知らない。

わたしたちがこの子をどうするか、決めてもいいものだろうか。

悩みましたが、友人とも獣医さんとも話し合って、尊厳死…いわゆる安楽死を選択しました。

獣医さんが最後にどこかに(保健所かな?)電話して、この子のような特徴の犬が迷子になっているという届け出がないことを確認してくれました。

わたしも、友人も、病院に勤務している獣医さん、看護師さん、トリマーさん、みんなに撫でてもらい、「大丈夫だよ」「頑張ったね」「辛かったね」「いい子だね、いい子だね」と言ってもらいながら、小さな老犬は静かに目を閉じました。

痛みも苦しみもない世界に旅立っていきました。

あちらではきっと、胸の穴もなくなり、腐ってしまった肉も元通りになり、ガンも治って、元気だった頃の姿に戻っているのではないかと思います。

 

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この選択が果たして正しかったのかはわかりません。

でも、少なくとも河原の茂みで誰にも見つけてもらえずに一人寂しく死ぬよりは良かったのではないかと思います。

この子の飼い主は、嫌な役目をみんな赤の他人であるわたしたちに押し付けたのです。

家庭動物に必要な医療措置を受けさせないこと、あまつさえ遺棄することは虐待です。

動物愛護法という法律にも違反しています。

当たり前に考えれば逮捕され罰を受けるべきことです。

自分が犯罪を犯しているという意識はないのでしょうか。

飼い主を選ぶことが出来ない動物たちの権利や利益を守るためには、飼い主の「常識」が必要です。

わたしはいつか、のんちゃんとるーこが年をとった時に、病気になってどうしても治る見込みがなく、これ以上生きていても無駄に苦しめるだけだとなった時、安楽死という選択も視野に入れておかなければいけないと考えていました。

でもまさか、わたしも友人も、見ず知らずの、助けた犬をその日の内に安楽死の選択をしなければならないとは思ってもいませんでした。

老犬の亡骸は、地元の愛護団体が引き取り火葬してくれるとのことですので、団体の方がいらっしゃるまで病院で待っていました。

いらして下さった団体の方に、わたしと友人の財布にあっただけのお金を、火葬代と供養代の足しにしてくれるように渡しました。
後でもっと、ちゃんと寄付をしようと思います。

検査や安楽死にかかった費用はわたしと友人で出したのですが、獣医さんのご厚意でずいぶんと安くしていただけました。

昨日のことなのですが。

まだまだショックは癒えないし、というか更に黒いドロドロしたものが胸に広がっているというか。

友人もあまりにショックすぎて今日は仕事を休んだそうです。

わたしも今日は休みで良かったです。

こんなことをする飼い主が、わたしたちのように見ず知らずの犬を安楽死させなければならないような人が、そして、こんな思いをする犬が、この世からいなくなる日がくることを願っています。

そのために何が出来るのか。

ひとりひとり、何が出来るのか、小さなことでもいいので、考え、実践していくことが大事なのだと思います。

一度家族に迎えた犬(に限らず動物)は、生涯一緒に暮らす、腕の中で看取る、そんな当たり前のことが、当たり前になればいいなと思います。

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2 Comments

サト

いつも興味深く拝読させていただいております。

今回の件は、さすがに何を言ってもありきたりな言葉にしかならないのですが、亡くなった老犬とかいるーさんには「お疲れ様でした」と言わせてください。

老犬にとってはつらい生涯だったでしょうけど、最後の最後にかいるーさんと出会ったことは運命であり、そこには救いがあったのだと信じています。

嫌な話になりますが、これからも世界中のどこかで、こんなつらい目に遭う犬が存在し続けることだろうと思います。決してこのような出来事は、なくなることは無いでしょう。

犬にさまざまな犬種があるように、人間にはどこでもいつの時代でも「ひとでなし」という人種が必ず存在します。自分の子供でさえ虐待して殺してしまえるような人達です。そんな人間の手にかかれば、犬の命など何の問題にもならないでしょう。

ですが、悲惨な出来事は無くならなくても、減らすことは可能だと思います。ただ、それは最終的に法律でどうこうできる問題ではないでしょう。いくら厳罰化が進んでも、酔っ払い運転に殺人が無くならないのと同じです。

命は大切なもの、慈しむものなのだという、ごく当たり前のことを教える教育が問題解決の糸口なんじゃないでしょうか。

昔の話ですが、小学校のクラスでブタを飼って、最後にそのブタを食べるかどうかですごい物議をかもしたことがあります。賛否はともかく、あれくらい心に刻み込まれる教えがあれば、傷ついた命を目の前にして、安易に捨てるという選択肢をとらず何かを考えるようになるはずだと思います。けど、今時の小学生にとって大事なのはパソコンのプログラミングと英会話ですからねえ。

だからかいるーさんのような、地道な活動と情報発信が必要なんだと思います。ネットというツールがあるんですから、声を上げ続けることは大事ですよね。

これからも、陰ながら応援させていただきます。

返信する
瀧沢かいるー

サトさま

コメントありがとうござます。
お返事が遅くなり大変申し訳ありません。

今まで迷い犬を保護したことは何度かありましたが、こんな形での終わりは初めてで、いまだに心に穴が開いた状態というか、放心状態になることがあります。
最近のニュースを見ていると、「当たり前」のことが出来なくなっているというか、当たり前が当たり前でなくなってしまっている人が多くなっているなと感じます。
先日も、ちょっとした喧嘩から友人を刺し殺したという中学生がニュースになってました。
子ども同士のケンカで刃物を持ち出すって、わたしが子どもの頃にはあり得なかったことなんですが。

当たり前が当たり前でない人が増えたのか、それとも今までにもそういう人は今と同じくらいいたけど、メディアの発達で表に出ることが増えたから多くなったように感じるだけなのか。
わかりませんが、犬や猫、その他の生き物に対しても「当たり前」が崩壊してきてるなと感じます。

今は学校で生き物を飼育するということすらしないところが多いみたいですね。
アレルギーがあるとか、子どもが苦手だからとか、お世話が大変だとか。飼育係になると夏休みでも交代で学校に行かなければいけないのが大変といいますが、その大変さを教えるために学校で生き物を飼っているのではないかとわたしは思っていました。
プログラミングや英会話よりも、基本的な道徳のほうがよっぽど大事だと思いますけど、学校で教える道徳そのものがちょっとおかしいところありますからね。
今の小学校でブタを食べるかどうかの授業なんてやったら保護者からの苦情が半端ないんだろうなと思います。
でも、そういう授業こそ今の「当たり前」が崩壊しつつある日本では必要なのではないかと感じます。

ネットでの情報発信ってほんとに地味で、時々挫けそうになりますが、サト様のようにおっしゃって下さる方がいらっしゃるので頑張れます。
これからも情報発信頑張っていきますね。

亡くなってしまった老犬へのねぎらいの言葉もありがとうござました。

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