批判されて考える:「牧羊犬」と「猟犬」頭の良さの違いは仕事と作出目的の違いにある?歴史の違いを理解しよう

猟犬ではなく牧羊犬なので闘争本能が低く温厚でめちゃくちゃ頭が良い?なぜそう言われるの?

こんにちは!

犬になりたい犬育ブロガーの瀧沢かいるーです。

昨日に引き続き、今日もわたしの記事の批判記事を読んで気になったことに対するわたしの考え方のお答えです。

  1. 飼いやすい犬種のしつけに成功したところで
  2. 猟犬ではなく牧羊犬なので闘争本能が低く温厚でめちゃくちゃ頭が良い
  3. 仰向け抱っこは「安心感」を与える
  4. 犬・オオカミは群れを作るのか否か
  5. その他

今日は2番目の「猟犬ではなく牧羊犬なので闘争本能が低く温厚でめちゃくちゃ頭が良い」ということについてです。

その他の「気になること」についての記事

▼もととなった記事はコチラ
『「犬のしつけに主従関係は要らない!」という妄言。』
https://chinokobito.net/blog/dog/2018/12/14/post-545/

わたしが飼っているボーダーコリーやシェルティなどの牧羊犬は、一般的に頭が良く人間に従順だと言われています。
対する猟犬、セントハウンドやサイトハウンドなどにグループ分けされている犬種は、頑固で人の言うことを聞かず、
時には攻撃的だと言われていることもあります。

またわたしが気になるのは、頭が良い犬ランキングで調べると、10位までに牧羊犬が(元も含めて)5犬種もランクインしているのに対し、
頭が悪い犬ランキングではセントハウンド、サイトハウンド含め猟犬種が10位までに7犬種もランクインしていることです。

学生の頃、サイトハウンドであるボルゾイに対して、講師であるトレーナーが「この犬種は頭が悪いし覚えも悪いし頑固」と言っていたのを覚えています。

また、批判記事の中にもこんなことが書かれていました(赤文字はわたしが色をつけました)。

コリー系の犬なんてほとんどしつけらしいしつけが要らない犬種なんですよね。猟犬ではなく牧羊犬なので闘争本能が低く温厚でめちゃくちゃ頭が良いんです。その頭の良さというのも、人間とのコミュニケーション能力が高いところによく出ているので、飼い主の表情や声を敏感に感じ取ってくれます。

ということは、猟犬は闘争本能が高く攻撃的で頭が悪い、ということでしょうか?
この方がそういうつもりでこう書いたのかどうかはわかりませんが、牧羊犬は頭が良いので訓練性能が高く、猟犬は頑固で人の言うことを聞かないので訓練しにくい、と言うようなトレーナーがいまだにいます。
とある相談者さんはサイトハウンドの一種であるサルーキを飼った時、トレーナーから「この犬種は人の言うことなんて耳に入らないからしつけ大変だよ」と言われたそうです。

なぜ、牧羊犬は頭が良く人に従順で、猟犬は頑固で人の言うことを聞かないと思われてしまっているのでしょうか?

それは、それぞれの犬種がどういう目的で作出され、また繁殖を繰り返されてきたのか、その背景に理由があるのです。

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頭の良い犬ランキングベスト10

  1. ボーダーコリー
  2. プードル
  3. ジャーマンシェパードドッグ
  4. ゴールデンレトリバー
  5. ドーベルマン
  6. シェットランドシープドッグ
  7. ラブラドールレトリバー
  8. パピヨン
  9. ロットワイラー
  10. オーストラリアンキャトルドッグ

ボーダーコリー

第1グループ(シープドッグ&キャトルドッグ)

特徴・性格
粘り強く、たいへん従順で、重労働に耐えうる。鋭敏で、注意深く、責任感がある。また、聡明で、神経質でも攻撃的でもない。

歴史
英国原産の牧羊犬の中でもっとも作業能力が高いといわれる。外見ではなく作業能力のみを追求し繁殖が行われたため、長年ケネルクラブに正式に登録されなかった。

プードル

第9グループ(コンパニオンドッグ&トイ・ドッグ)

特徴・性格
利口、活発、従順で、しかも活動的な動作を示す。

歴史
ウォータードッグと血が混じっているという説が有力。プードルもカモ猟に使用され、獲物の運搬を得意とした。

ジャーマンシェパードドッグ

第1グループ(シープドッグ&キャトルドッグ)

特徴・性格
安定した性格でバランスがとれていて、大胆。自信に満ち、全体的に落ち着いており、性格がよく、注意深く、訓練しやすい。またコンパニオンドッグ、ガードドッグ、使役犬、ハーディングドッグ、シュッツフント(防衛犬)としての適正を持つために、勇気と闘志、タフさも備わっていなければならない。

歴史
第1グループに属していることからわかる通り、もとは牧羊犬である(シェパード=羊飼いの意)。その後、改良を重ねられ現在にいたる。

ゴールデンレトリバー

第8グループ(レトリーバー、フラッシング・ドッグ、ウォータードッグ)

特徴・性格
従順で、利口で、天賦の作業能力を備える。優しく、友好的で、自信に満ちている。

歴史
セターやコーデッド・レトリバーなどの血が混じった犬が祖先犬だったと考えられる。猟師が撃ち落としたカモを水辺から回収(レトリーブ)することで活躍した。

ドーベルマン

第2グループ(ピンシャー&シュナウザー、モロシアン犬種、スイス・マウンテン・ドッグ&スイス・キャトル・ドッグ、関連犬種)

特徴・性格
訓練しやすく、十分な作業能力を持ち、勇敢、社会環境への適応能力も重要。ほどよいレベルの気性と鋭敏な警戒心が望まれ、ある程度、感情を抑えられる犬であることが主人とのよい関係を築くのに必要である。気質は友好的で、穏やか。家族に非常に忠実で子どもを愛する。

歴史
しばしば警備犬、警察犬として使用され、警察犬としての広範囲にわたる使用から「Gendarmedogs(地方治安警察官犬)」のニックネームが付けられた。敬語および作業犬に適している。

シェットランドシープドッグ

第1グループ(シープドッグ&キャトル・ドッグ)

特徴・性格
機敏で優しく、知的で力強く、活動的。主人に対して愛情深くよく反応を示し、見知らぬ人に対しては打ち解けにくいものの神経質ではない。

歴史
英国最先端にあるシェットランド諸島原産の牧羊犬。ボーダーコリーの先祖となる犬と、サモエドなどスピッツ・タイプの犬の血が混じり、さらにラフ・コリーを加えて作出されたとされている。

ラブラドールレトリバー

第8グループ(レトリーバー、フラッシング・ドッグ、ウォータードッグ)

特徴・性格
気立てがよく、たいへん聡明。嗅覚はすぐれており、ソフト・マウス(獲物を回収する際に優しく傷つけずにくわえ、運搬できる口)で、水をたいへん好む。適応性があり、献身的な伴侶である。理解力があり、鋭敏で柔順、人に喜ばれるのを好む。生まれつき優しく、攻撃的でもなければ過度にシャイでもない。

歴史
海辺で海中に流れた網を探したり、網からこぼれた魚を捕らえて運搬する仕事に従事していた。1880年までは頑固な性格を有していたが、以後柔順な性格となり、訓練性能が向上した。現在は盲導犬などで活躍する。

パピヨン

第9グループ(コンパニオンドッグ&トイ・ドッグ)

特徴・性格
活発で優美だがたくましく、気品があり、軽快でエレガントな歩様をする。

歴史
先祖はスペインのスパニエルの一種。16世紀にフランスのルイ14世王朝で、上流社会でもてはやされた。

ロットワイラー

第2グループ(ピンシャー&シュナウザー、モロシアン犬種、スイス・マウンテン・ドッグ&スイス・キャトル・ドッグ、関連犬種)

特徴・性格
気立てが良く、落ち着いており、子ども好きで非常に忠誠心があり、従順で、素直で熱心に仕事をする。非常に用心深く周囲に反応する。外観は気取らず、素朴でふるまいは自信に満ち、しっかりし、恐れを知らない。また、力強さを感じさせ、高貴さを欠くことはなく、家庭犬、作業兼として最適。

歴史
最古の犬種のひとつ。家畜追い犬、護衛犬、警察犬などで活躍する。

※各犬種の特徴・性格は、株式会社インターズー出版の「最新犬種図鑑」より引用しています。

牧羊犬種が5犬種ランクイン

1位~10位の中で、1位ボーダーコリー、3位ジャーマンシェパードドッグ、6位シェットランドシープドッグ、
9位ロットワイラー、10位オーストラリアンキャトルドッグが牧羊犬のハーディングドッグ(家畜を追い立てる役目)として、
活躍してきた歴史があります。

一般的に頭が良く人の命令を良く聞き、訓練性能が高い、と言われている犬種です。

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頭の悪い犬ランキングベスト10

  1. アフガンハウンド
  2. バセンジー
  3. ブルドッグ
  4. チャウチャウ
  5. ボルゾイ
  6. ブラッドハウンド
  7. ペキニーズ
  8. ビーグル
  9. マスティフ
  10. バセットハウンド

アフガンハウンド

第10グループ(サイトハウンド)

特徴・性格
オリエンタルな表情が特徴。威厳があり、超然としていて、鋭い精悍さが見られる。人を見ても、気に留めていないようである。

歴史
古代エジプトでデザート(砂漠)ハウンドとして飼育されていた。その後、アフガニスタンに入り山岳犬となり、遊牧民によってガゼルやヒョウ、その他の獣猟犬として活用されてきた。

バセンジー

第5グループ(スピッツ&プリミティブ・タイプ)

特徴・性格
吠えないが無声ではなく、声高な笑い声とヨーデルの中間のような特別な声を出す。また非常に潔癖なのが特徴。利口で、独立心が強いが、愛情にあふれ、用心深い犬種である。他人に対してはよそよそしいこともある。

歴史
中央アフリカ、コンゴのピグミー族が狩猟に使用していた。1937年以降、英米で飼育されるようになり、吠えない犬として世界中に知られるようになった。

ブルドッグ

第2グループ(ピンシャー&シュナウザー、モロシアン犬種、スイス・マウンテン・ドッグ&スイス・キャトル・ドッグ、関連犬種)

特徴・性格
判断力があり、力強く、活動的な印象。鋭敏で、勇敢。忠誠心があり、信頼できる。外見は怖そうに見えるが、愛情深い気質である。

歴史
英国でオスウシと戦わせる競技に用いられてから人気を得て、1815年に競技が法律で禁じられるまで闘牛犬としてひたすらに改良されてきた。ブルとはオスウシのこと。その後、熱心な飼育者によって体型や性格が改良され現在にいたる。

チャウチャウ

第5グループ(スピッツ&プリミティブ・タイプ)

特徴・性格
静かで独立心が強い。誠実だが超然とした一面もあり、よい番犬になる。

歴史
約3,000年前から中国にいたとも、チベタン・マスティフとサモエドの交雑によって作出されたとも言われる。古くはそり犬として用いられ、狩猟犬や食用犬としても飼育されていた。

ボルゾイ

第10グループ(サイトハウンド)

特徴・性格
日常生活は静かで、バランスのとれた性格。鋭い視覚を持ち、かなり遠くまで見ることができる。獲物を見つけると、突然興奮し、反応も激しい。

歴史
かなり古い時代のロシア土着のサイトハウンド。13世紀頃はウサギ狩りをしていたが、やがて大型化され、オオカミ狩りも行うようになった。

ブラッドハウンド

第6グループ(セントハウンド&関連犬種)

特徴・性格
穏やかで安定した気質で、人に対しては優しく愛想が良い。ことに主人に対しては愛情深い。仲間の犬や家畜に対しても寛容。どちらかというと慎重で頑固。ほめられたり叱られたりすることに敏感。吠え声はとても重々しいが、鳴きわめく犬ではない。シカ、イノシシ狩り用猟犬、足跡追及犬、家庭犬として優れている。

歴史
ベルギーの修道院において狩猟犬として飼育されていた。13世紀頃になるとイギリスでの狩猟が娯楽として盛んになり、優れた嗅覚を持つこの犬の祖先が活躍した。

ペキニーズ

第9グループ(コンパニオン&トイ・ドッグ)

特徴・性格
ライオンのような外貌をし、鋭敏で、利口な表情をしている。怖いもの知らずで、忠実で、超然としている。臆病や攻撃的ではない。

歴史
紀元前の中国で、宮廷内で門外不出の犬として改良されてきた。その後英国へ持ち込まれ、英国内でも宮廷や貴族の間だけで飼育されていたが、ドッグショーに出陳したことで人気犬種となった。

ビーグル

第6グループ(セントハウンド&関連犬種)

特徴・性格
快活なハウンドであり、臭跡をたどっておもに野ウサギ猟を行う。大胆で、すぐれた追跡能力、スタミナと決断力を持つ。用心深く、利口で、素直で、穏やかな性格。攻撃的であったり、臆病であったりはしない。

歴史
ハウンドの中ではもっとも小さな犬。古い歴史を持ち、紀元前からギシリアでウサギ狩りに用いられたハウンドの後裔といわれる。

マスティフ

第2グループ(ピンシャー&シュナウザー、モロシアン犬種、スイス・マウンテンドッグ&スイス・キャトル・ドッグ、関連犬種)

特徴・性格
大きく、頑健で、力強く、均整がとれている。骨格構成がしっかりしている。威厳と勇敢さを併せ持つ。性格は落ち着きがあり、主人に対する愛情が深く、護衛能力もある。

歴史
チベタン・マスティフを祖先犬とする非常に古い犬種。紀元前700年頃には野生馬とライオン狩りに使用されており、エドワード1世の頃に盛んになっていたベア・ファイトでクマと戦った闘犬でもある。軍用犬としても使用される。

狩猟犬が7犬種ランクイン

1位~10位の中で、1位のアフガンハウンド、2位のバセンジー、5位のボルゾイ、6位のブラッドハウンド、
8位のビーグル、9位のマスティフ、10位のバセットハウンドが猟犬として活躍してきた歴史があります。

サイトハウンドとしてグループ分けされているのはアフガンハウンド、ボルゾイ、
セントハウンドとしてグループ分けされているのがブラッドハウンド、ビーグル、バセットハンドです。

ちなみに、バセンジーやチャウチャウが分類される第5グループ「スピッツ&プリミティブ・タイプ」のプリミティブとは、
「原始的な」「素朴な」という意味で、和犬も多くがここに分類されています。

 

牧羊犬と猟犬はどう違う?

牧羊犬種であるボーダーコリー、シェパード、シェルティ、ロットワイラー、オーストラリアン・キャトルドッグの性格について、
ボーダー、ロットワイラー、オーストラリアン・キャトルドッグについては「従順」と明記されています。
シェパードについても「訓練しやすい」とあり、シェルティについても「主人に対してよく反応を示す」とあります。
つまり、人の言うことを聞きやすく、命令に従順な性格であるということです。

猟犬種の内、サイトハウンドであるアフガンハウンドは「人を見ても気に留めていないよう」とあり、
ボルゾイもその記載内容から一度獲物にロックオンしたら他のことが気にならない性格なのだろうことがわかります。
セントハウンドであるブラッドハウンドは「頑固」とされ、ビーグルも「決断力がある」と記載されています。
バセンジーも「独立心がある」性格とされています。

牧羊犬が人の言うことをよく聞いて従順な性格が多いのに対し、猟犬は自分で考え判断する力が強いように感じます。

その違いは、牧羊犬種と猟犬種の作出目的の違いと、求められる仕事内容の違いにあるのです。

牧羊犬種の仕事内容と求められる資質

牧羊犬というのは大きく分けて2つのタイプがあります。

家畜の護衛をするガーディアンドッグと、散らばる家畜の群れをまとめて誘導するハーディングドッグです。
一般的に牧羊犬と言われて思い浮かぶのは、羊を追いかけるハーディングドッグでしょう。
頭が良い犬ランキング1位と6位、10位にランクインしている犬種も、このハーディングドッグです。

牧羊犬の訓練をする上で、訓練の成果は人間側の指導力、判断力に左右されると言われています。

そして犬には、いかに正確に人間の出す指示を理解し、その通りに実行することが出来るかが求められます。

実際に牧羊犬として働く前には羊飼いとマンツーマンでしっかりと基礎訓練をし、牧羊犬として覚えておくべき指示と、
その指示が出たらどういう動きをすればいいのかを教わります。

人の命令に従い、一緒に仕事をすることを目的として作出され、その能力が高い犬を選んで交配を重ねられて今日に至るので、
人とのコミュニケーション能力に優れているのは当然のことといえます。

人間の命令を聞くことが目的でしたので、命令にも耐性がありますし、多少意に沿わぬことをさせられても我慢がきくのです。

しかし、我慢に我慢を重ねていっぱいいっぱいになり、ある日突然(と多くの飼い主は思うのですが)攻撃に転じる牧羊犬種はたくさんいます。

牧羊犬だから闘争本能が低く温厚なわけではなく、命令をよく聞くことを目的に作出された犬種であるため、
ある程度であれば命令にも耐性が有り我慢がききますが、決して人に対して攻撃的にならないわけではない、ということです。

また、頭が良いと言われるのも、人間の命令をよく聞く犬こそ賢いと思われがちな現在の考え方の中で、もともとそれを仕事としていた犬種であり、
人とのコミュニケーション能力が高いがゆえに人間の言うことや雰囲気を察するのが得意というだけのことです。

牧羊犬種は神経質?

批判記事の中にはこんな記載もありました。

問題が出るとしたら、あまりに神経質なために極度の怖がりやコミュ障になってしまう個体がちょいちょい出てくる感じでしょうか。

牧羊犬種に怖がりやコミュ障が多いというのはありますが、それはこの犬種がもともと神経質だからではなく、
飼い主の接し方やそれまでのトレーニング内容に問題がある場合がほとんどです。

日本で牧羊犬種といえば、やはりボーダーコリーやシェルティ、もしくはコーギーなどですが、
「牧羊犬種は飼うのが大変だからしっかりトレーニングをしなければいけない」と思う飼い主さんは少なくありません。

そこで、「しっかりトレーニング」というのをやってしまうと、我慢がきく犬種ですから我慢に我慢を重ね、
ギリギリまで我慢した結果、人間への不信感を抱きちょっとしたことでビクビクする、
神経質で怖がり、コミュ障な、典型的なストレス犬になってしまうのです。

子犬の頃から神経質な個体もいますが、そういう子犬は、親(特に母親)がすでに「しっかりトレーニング」をされて、
神経質でストレスを抱えているということが多くあります。

牧羊犬種というのは人とのコミュニケーション能力に優れ、飼い主の表情や声の調子からちょっとした変化を感じ取り、負の感情にも敏感です。

そういった意味では、ストレスに弱く繊細な犬種であるとも言えます。

猟犬の仕事内容と求められる資質

ここでは頭の悪い犬ランキングにランクインしている、サイトハウンドとセントハウンドについてお話します。

サイトハウンドは、バードドッグやセントハウンドと違い、鉄砲がない時代から猟犬として仕事をしていました、
つまり、獲物を見つけ、電光石火のごとき俊足で追い、捕らえ、とどめを刺すところまで、全てが仕事だったのです。

獲物は生息域や原産国の生態系によって異なりますが、主なターゲットは野ウサギやシカなどの獣です。他にも、地域によってはガゼルやヒョウなど大型の獲物も狩っていました。

猟の仕方は、優れた視覚で獲物を見つけ、ロックオンし、追いかけて、捕らえてくるところまで全てです。
ここまで人間の出る幕はありません。放たれた犬は獲物を追って何十kmを走りますし、あっという間に人間の指示など届かない距離まで走り去ってしまいます。

狩りの全てを自分で考えて行うため、独立心や判断力があり、咄嗟の決断力に優れています。
そのため、人の言うことを意に介さないためわがままと思われてしまうことも多く、人間の命令を聞く犬こそ賢いという考え方の中では、
「頭が悪い」「訓練性能が低い」と言われてしまうのです。

命令に従うことを目的として作出された犬種ではないため、牧羊犬種のように命令に従順ではにのは当たり前ですし、
命令されたり意に沿わないことをすることへの耐性や我慢がないのです。

セントハウンドは、獲物のにおいを探し、追跡し、追い立てることが仕事の犬です。
とどめは鉄砲を持った人間がさすので、捕らえることは仕事の内ではありません。

サイトハウンドのような俊足は求められておらず、何十kmもターゲットを追跡出来るだけのタフさ、頑強さ、集中力、
しつこいくらいの粘り強さが求められてきました。

猟師たちを先行して獲物を見つけるため、嗅覚を使っての探索、獲物が寝床に逃げ込んだりした場合には吠えて、ハンターが来るまで足止めするなどの行動は自分の本能で行います。

なので、サイトハウンド同様、独立心があり、頑固でよく言えばマイペースな犬が多いです。

自分の考えをしっかり持っているので、飼い主の命令が意に沿わない場合は頑として受け付けない頑固さもあります。

サイトハウンドとセントハウンドに共通しているのは、自分の意思で仕事を行う犬種であり、独立心があり、
人間の命令ではなく自分の判断を重要視するというところです。

つまり、人間の命令を聞くことを重要視して作られた犬種ではない、ということです。

なので、無理に言うことを聞かせようとすれば反抗的になるのは当たり前ですし、それを続ければ自分の身と心を守るために攻撃に転じるのが牧羊犬種よりも早いのもうなずけます。

猟犬は闘争本能が強く頭が悪いのではなく、独立心が強いため無理に言うことを聞かせようとすると反抗的で攻撃的になり、
自分の考えを優先するため人間の命令をなかなか受け入れないということです。

 

歴史の違いを理解しよう

牧羊犬と猟犬、一括りに「頭が良い」「頭が悪い」と言われてランキング化されてしまっていますが、
この二つの犬種にはそれぞれ違う仕事で活躍し、違う資質が求められ、違う目的で繁殖が繰り返されてきた歴史があります。

その違いを理解すれば、一概にどちらが頭が良い、どちらが頭が悪い、とは言えないとわかっていただけるかと思います。

牧羊犬だから闘争本能が低く温厚で頭が良い、猟犬だから闘争本能が高く攻撃的で頭が悪い、とは比べずに、
牧羊犬はこう、猟犬はこう、とそれぞれの特徴や性格、歴史を理解し、受け入れてあげて下さい。

問題解決能力についても、人に頼りがちな牧羊犬に対し、猟犬は自分で解決しようとあの手この手を試みるなど、
それぞれ個性があることがわかりますし、そういう個性が面白いのだとわたしは感じます。

 

犬種ごとのしつけはやはり必要?

このように、この犬種とこの犬種は違うのだと言うと、

「じゃあやっぱり犬種特性に合わせたしつけが必要なんじゃないの?」

と言われることと思います。

しかし、それでもわたしは、犬種特性はあてにはならないし、犬種特性にのっとったしつけというのは必要ない、と思うのです。

無料メール相談を休止する直前にいただいた相談では、サイトハウンドに分類されるサルーキの飼い主さんから、
道行く小型犬にロックオンしてしまって困っている、という内容でした。
トレーナーに相談したところ、「この子はサイトハウンドだからそれは本能。ロックオンしたら叱るように」と言われて、
その通り実行したけれども上手くいかず、よけいに興奮させてしまうだけだったとのことでした。

小型犬や他の犬にロックオンし、追いかけようとするというのは、何もサイトハウンドに限った行動ではありません。
ストレス行動だったり、社会化不足だったり、過去に他犬から攻撃されたり、攻撃まではいかずとも吠えられたりなど悪い印象を持っているなどが原因として考えられます。

このサルーキちゃんの場合は、散歩時間が十分でなく、ただ淡々と舗装された道路を歩くだけという散歩内容からくるストレスが原因でした。

なので、散歩時間を必要な分確保してもらい、散歩場所も舗装道路ではなく草があって匂い嗅ぎが出来そうな公園にしてもらい、
また他の犬とはすれ違わないようにするということを徹底してもらいました。

すると、他犬へのロックオンがだんだんなくなり、家で暇さえあればボール投げを催促していたのがうそのようになくなって、
1日に数回ボール投げをすれば満足してくれるようになったとのことでした。

このケースに限らず、犬種特性と犬の問題行動というのは切り離して考えた方が解決が早いことが多いんです。

犬種特性というのは、犬と暮らす上で確かに知っておかなければならないことですし、
知っておいて損はないと思います。

しかし、それをしつけに利用しようとすることで、「この子はこの犬種だからこういう性格」と思い込みや誤解を生むことが多いんです。

それにわたしは、犬と暮らす上でしつけよりもまず大事なことは、犬の意思を尊重した接し方をして良好な関係を築くことだと考えています。

犬種によってこれを変える必要はないのです。

人間も国や地域によって独自の文化や習慣、考え方がありますが、相手を尊重するという基本的なことは変わりません。

犬も同じであるとわたしは考えているのです。

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おまけ

久しぶりにコーラが飲みたくなってコンビニで買ってきました。

喉が乾燥してヒリヒリ痛くて、すんごい水を飲んでしまうのですが全然潤わず…

水に飽きて、ふと唐突に「コーラ!コーラ飲みたい!」と思ったら我慢出来ずに、犬たちの散歩が終わった直後だというのに、
最寄りのコンビニまで20分歩きましたよ。最寄りって何でしたっけ。

わたしが飲んでると、必ずるーこが一口もらいに来る。

実際には飲み口をちょっと舐めてるだけでコーラは飲めてないんだけど、るーこは満足の様子。

るーこはけっこうイケル口です。
以前、まさか飲まないだろうとグラスに注いだ梅酒をテーブル置きっぱなしにしといたら、
それもチビチビ舐めてたことがありました。

父が食べてるおつまみも欲しがることあるし、案外飲んべえなのかも?

ちなみにのんちゃんはコーラもお酒も嫌いです。

海じいは酒飲んだ父の息だけで酔っ払ったことあります。
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2 Comments

しお

このブログに出会えて、親友と毎日楽しく暮らせるようになりました!
最後6ヶ月の売れ残りチワワを迎えて、育犬ノイローゼになりかけました。(初めて犬との暮らしを経験)
犬を従わせるための「しつけ」をネットで検索し続ける日々の中、何か違うんじゃないだろうか、これじゃお互い楽しくない、そんな思いが巡り、苦しかったです。
そんな中このブログに出会えて、最初から記事を読み込みました。あぁ、これだ、私が目の前の友達となりたかった関係は。と涙が出ました。ひっぱってもいいよそこ行きたいよね、好きなところに行こう、そこは車がたくさんいるから危ないから行けないんだよ、4時に帰るからお留守番よろしくねいってきます、たくさん話ました。このブログに出会えた日から一緒に寝ました。吠えたらなぜ吠えてるのか必死に考えるようになりました。とにかく、この子の思っていることが分かるようになりたい、この子が嫌がることはなんだろう、何が怖いんだろう、ネットのしつけしか見てなかった自分が、目の前の友達を見るようになりました。
すると、教えてもいないのに隣を歩き、隣で眠るようになり、外の世界を怖がらなくなり、よくこっちを見てくれるようになりました。ちょっときて〜って言うと今無理〜と振り返るだけなのも微笑ましいです。笑笑 ずっと待ってたら、お待たせ〜って感じでトコトコやってきます笑笑
嬉しくて長くなりましたが、このブログに出会えたからこそ、今毎日が本当に楽しいです!!これからも更新を楽しみにしています!

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瀧沢かいるー

しおさま

はじめまして。コメントありがとうございます。

このブログを始めた目的の一つが、犬が好きで犬と暮らし始めた飼い主さんたちに、
愛犬との心から楽しいと思える毎日を送ってもらう、ということでした。
なので、そう言ってもらえて本当に嬉しいです!
どうすればこの子が楽になるだろう?なぜこんなことをするのだろう?
たくさん考えて答えを探し、理解して、気持ちに寄り添ってあげれば、
犬たちも必ず応えてくれます。
問題行動が深刻であれば深刻なほど、飼い主さんは愛犬を見ずにネットや本の情報ばかり見てしまいがちなのですが、
問題を解決するには目の前の愛犬をちゃんと見てあげることが一番です。
呼んだ時に「ちょっと待って~」が言えるようになり、それを飼い主さんが受け入れてあげられるようになれば、
関係はかなり良好になってきていると思います。
犬の「ちょっと待って」が聞いてあげられずに問題を悪化させてしまう飼い主さん、多いんですよね。
余裕を持って愛犬と接してあげることってすごく大事です。
これからも、しおさまのように言って下さる方が一人でも増えればいいなと思います。
マイペースに更新していきます。

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