「おやつで慣らす」はなぜいけない?
こんにちは!
犬になりたい犬育ブロガーの瀧沢かいるーです。
今日は、おやつを使って苦手なことに慣らすということについて。
苦手なことに慣らす時におやつを使って慣れさせたり、あるいは気をそらしたりというやり方があります。
しかしブログでも何度か言っているように、こういうやり方はおすすめ出来ません。
ほんのちょっと苦手、というくらいであれば上手くいくかもしれませんが、たいていの場合、飼い主さんが思っているよりも犬はそれが苦手であることが多いので、おやつが通じないということが多いのです。
おやつというのは使い方を間違えると、犬も人もおやつパワーに頼りっきりになってしまって、おやつがないと何もできないという状態になってしまいます。
よく、「おやつがあれば大丈夫なんですけど…」と言われることがありますが、おやつがないとダメなのであればそれは「大丈夫」ではないのです。
飼い主さんも、おやつに頼りっきりになってしまうとおやつをルアーとして使ってしまい、犬の意思を無視して自分の言うことを聞かせようとするようになってしまいます。
確かにおやつを使えば、それまで出来なかったことが出来るようになったように感じられたり、苦手を克服出来たように感じられるかもしれません。
でも、それはおやつでごまかしているに過ぎないのです。
大事なのは、犬の様子をよく観察しながら、犬が嫌がらないやり方で出来るようにさせてあげることです。
ついおやつを使ってしまうという飼い主さん、いつも苦手なことをさせる時にはおやつを使っているという飼い主さん、ぜひ読んでみて下さい。
おやつの犬への悪影響
おやつを使う=犬に優しいしつけ、というのが一般的なイメージとしてありますよね。
罰を使って言うことを聞かせるよりも、おやつを使って言うことを聞かせた方が、犬は喜んで言うことを聞いているように見えるし、そのせいで犬に優しいように感じられます。
でも、それは本当に犬に優しいのでしょうか?
犬がやりたくないことを、おやつの力で無理矢理やらせているなら、それは罰を使って無理矢理やらせているのと同じですよね。
お散歩の時に興奮して引っ張るからとか、苦手なものをスルーするためにおやつを使うというやり方もありますが、これもおすすめ出来ません。
散歩中におやつを使うと、犬は飼い主(が持つおやつ)にばかり注目し、におい嗅ぎをしたり、自分のペースで好きなように歩くということをしなくなります。
そうなると、まったり散歩が出来なくなるので犬はストレスがたまっていくのです。
常に犬を飼い主に注目させ、ツケで歩かせるためにおやつを使うやり方がありますが、これは本当にやめて欲しいです。
散歩は犬が楽しむためのものですし、犬のペースで歩きながら好きなように寄り道してにおい嗅ぎをするのが、犬が楽しめる散歩です。
そのためにおやつで釣るというのは必要ないのです。
また、おやつは犬の興奮度を上げます。
興奮度が高い犬はおやつが出て来るとさらに興奮してしまうので、おやつを前にすると自分で正しい判断が出来なくなってしまうのです。
例えば、苦手なものを前にしたら、正常な状態であれば多くの犬は避けようとします。
しかし、そこでおやつが出てくると興奮してしまい、苦手なものを避けるという正常な判断が出来なくなるのです。
一見、おやつを使ったことで苦手なものを克服出来たかのように見えますが、おやつをなくしてみると全く克服できていなかったり、おやつ=苦手なものという関連付けのせいでむしろさらに苦手になってしまっているというケースが多いのです。
飼い主さんも、犬がどれだけ苦手なのかもわからないので、いざという時に対応出来なくなってしまうのです。
また、おやつを使って無理矢理、爪切りやシャンプーなど嫌がることをしていると、おやつに対して悪い関連付けをしてしまい、おやつを持っている人を噛むようになることもあります。
実際にそういう状態になってしまったドーベルマンの子を見たことがあります。
苦手なこと、嫌なことにおやつを使って慣らす場合、おやつ>苦手・嫌なこと、でなければなりません。
しかし、たいていの場合は犬の中では、おやつ<苦手・嫌なこと、といった状態です。
飼い主さんが「これくらい大丈夫だろう」と思うようなことでも、犬にとってはおやつくらいではどうにもならないくらい苦手なことである場合が多いのです。
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おやつの飼い主への悪影響
おやつは犬だけでなく、飼い主さんにも悪影響を及ぼします。
よく、「うちの子はハーネスの装着が苦手なのでおやつを使って慣れさせてもいいですか?」と聞かれることがあります。
その場合、「おやつは絶対に使わないで下さい」とお願いします。
ハーネスが苦手なのは、多くの場合飼い主さんの着け方が良くないのが原因です。
正面に立って着けようとしたり、上から覆いかぶさるようにして着けようとしたり、犬が嫌がる装着の仕方をしてしまっているんですね。
おやつを食べさせている間に強引に着けることが出来たとしても、飼い主さんのハーネス装着技術はいつまでも上達しないし、犬のハーネス嫌いも直りません。
ハーネスを嫌がる子には、段階を踏んで慣れさせていってあげないといけません。
まずはじめに、見せるだけとか、においを嗅がせるだけとか、そういう段階からスモールステップで慣れさせないといけないこともあります。
おやつを使うと、そういう段階を全部すっ飛ばしてしまうので、ストレスマネジメントの正しいやり方を学ぶ機会をみすみす逃すことになります。
それから、おやつを使い続けていると、いつしか犬に言うことを聞かせるためにおやつで「釣る」ようになってしまう飼い主さんも少なくありません。
おやつパワーは絶大です。
さっきまで飼い主に見向きもしなかった犬が、ちょっとジャーキーをちらつかせるだけでビシッとして、いわゆる「出来る犬」に見えてしまうのです。
「自分は絶対におやつは使わない!」と言っていた飼い主さんが、どうにもこうにも犬をコントロール出来なくなって、一度だけのつもりでおやつを使ったらすっかりその便利さのとりこになってしまうなんて話もあります。
おやつで言うことを聞かせるようになると、犬の様子を気遣ったり、犬の気持ちを思いやることが出来なくなります。
おやつを前にした犬は喜んでいるように見えるので、「犬は喜んで自分の言うことを聞いている」と錯覚すらしかねません。
そうなるとまったり犬育どころではなくなってしまうのです。
おやつに頼らなくても関係構築は出来る
嫌なことや苦手なことに慣れさせる時に大事なのは、おやつでごまかさずに犬の様子をよく観察して、どうすれば嫌がらずに出来るかを考えてあげることです。
犬の身になって考えてみて下さい。
緊張したり、恐怖を感じている時に、食べ物を出されても食べることが出来ないのは人間と同じです。
人混みが苦手な人を人混みに連れ出して大好物を食べさせたところで、人混みが得意になるわけではないのです。
おやつをあげることで犬との関係を作ろうとしているように見える人もいますが、おやつがなくても犬との良好な関係構築は出来ます。
そのためには、犬の言うことをよく聞き、犬の意思を尊重して、嫌がることは極力せずに接してあげることです。
おやつは、散歩の途中や、家でまったりくつろいでいる時に、犬と一緒に食べるようにしましょう。
おやつって本来、そうやって食べるものです。
その方が、「おやつを使って」犬との良好な関係を作ることが出来ますよ。
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♪おまけ
恒例となった夕方のお庭タイム。
ゴロゴロしたり、畑の方に探検に行ったり、好きなようにして30分くらい過ごします。
だいぶ涼しくなってきたから、もう少ししたら夕方散歩にも行けるようになるかな。
最近、昼間でもセミの声を聞かなくなってきました。
かわりに夜には鈴虫とか、色んな虫の声が聞こえて来るようになってます。
田んぼのカエルの声も聞こえなくなったな~。
こうしてだんだんと涼しくなって秋になり、気づけば冬になって1年が終わるんですね。早っ。
来月、内野聖陽さんの舞台観に行くんですけど、まだまだ先だと思ってたらもう1ヶ月もありません…
時がたつのが早すぎる…この年でこんな早く感じるんだから、おばあちゃんになったらどんだけ駆け足なんだろう。
駆け足どころかボルト並みの俊足で時が通り過ぎていくかもね。
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