「おやつパワー」に頼っていませんか?

こんにちは!

最近、明るい時間が増えてきて嬉しい犬になりたい犬ブロガーの瀧沢かいるーです。

わたしの仕事の都合上、どうしても冬場は暗い時しかお散歩に行けないこともあるので、明るい時間帯のお散歩は犬たちも嬉しそうです。

さてさて、わたしは使わないのですが、犬のしつけに「おやつ」を使うトレーナーや飼い主さんがいますね。

本日はその「おやつ」を犬のしつけに使うということについて、ちょっともの申したいと思います。

 

「おやつ」は犬に優しいのか?

おやつを使う=犬に優しいしつけ、というのが一般的にイメージとしてある気がします。

でも、中身を見てみると、「どこが優しいんだろう?」って思うことが多いんですよね。

犬がやりたくないことを、おやつの力で無理矢理やらせているのなら、それって従来の犬に強制するトレーニングと全く同じです。

色々あって人が苦手になったのんちゃんにどうすればいいかと、犬に優しいと自称するトレーナーに相談した時、「駅前とか人の多いところに連れて行って、おやつを食べさせればいい」と言われて、何か違うと思いました。

実際にやってみてものんちゃんは緊張でガチガチで、おやつなんか食べないし、むしろおやつから逃げるし、さっさと帰ってあげることが一番のご褒美になりました。可哀想すぎてそれ以来やってません。

お散歩の練習におやつを使うというのもありますが、そうすると犬は飼い主(=おやつ)が気になって、匂い嗅ぎをしたり、自分のペースで好きなようにしながら歩くといったことをやらなくなります。

常にツケをさせてアイコンタクトをとりながら歩きたい人にはいいかもしれませんが、それでは犬が楽しむための散歩にはなりません。犬のペースで歩いて、好きなように匂い嗅ぎをしたり楽しみながら歩くのが犬の散歩です。
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また、おやつは犬の興奮度を上げてしまいます。そうなると、犬は常におやつに注目するようになるので、自分で判断するということが出来なくなります。

例えば、何か苦手なものがあっても、おやつに集中しているとスルー出来てしまいます。一見、苦手なものを克服出来たように見えますが、そうではありません。興奮状態でおやつにばかり注目しているので、犬が自分で周囲の状況を把握して判断したり、苦手なものとの距離を調節したりということが出来なくなっているのです。つまり、おやつがなければスルーも出来ないということです。飼い主も、犬がどれだけ苦手なものとの間に距離をとればわからないので、いざという時に対応出来なくなります。

正常な判断力を鈍らせているという時点で、犬に優しいとは言えないとわたしは考えています。

 

おやつパワーに頼らない

おやつパワーは絶大です。

それまで飼い主になんて見向きもしなかった犬が、ちょっとジャーキーをちらつかせただけで急にビシッとしていわゆる「出来る犬」に見えてしまうのですから。

「わたしは絶対におやつは使わない!」と宣言した飼い主さんが、どうにもこうにも出来なくなって、一度だけのつもりでおやつを使ったらそのあまりの楽さにおやつ中毒になったということもあります。

おやつを犬の前でちらつかせて、ついて来させるという方法を「おやつで釣る」とか「(おやつを)ルアーとして使う」とか言います。即効性がある方法なので使いたがる人は多いのですが、これは犬に不快感を与えるやり方ではないにしても副作用がありますし効果の持続時間も短いのです。いわゆるドーピングのようなものです。

おやつがないと来なくなったり、いつもおやつを期待して、おやつがないと何も出来なくなったりするのです。

そこで、よい行動をした後にご褒美としておやつをあげるという方法が、モチベーショントレーニングを提唱する人によって提案されました。

しかしこのやり方だって、毎回毎回おやつを使っていれば同じ副作用が出るのです。

そこで、ボールを投げたりおもちゃで遊んであげることをご褒美にする方法が提案されましたが、これだって犬を興奮させて判断力を鈍らせるという点ではやっていることは全く同じでし。

ご褒美を少しずつ減らして、最終的になしにするという方法もありますが、この「少しずつ」が難しくてトレーナーでも上手く出来ない人がいます。上手く出来ないと犬はいつまでたってもおやつ中毒のままなので、だったら最初っから使わない方がいいのです。しかもその方が、犬は余計なことを気にせずにすむので、自分のやっていることに集中出来るのです。これは安全か危険かとか、いいものか悪いものかとか、自分の範囲内で正常に判断出来るのです。

わたしものんちゃんの引っ張り改善のためにおやつを使ったことがありましたが、おやつをやめてからの方がうまく行ったように感じます。おやつと、おやつを持ったわたしの指示を気にしなくてもよくなった分、「これは平気」とか「これは嫌だ」とかちゃんと判断して、それを伝えてくるようになりました。

そもそも、この記事にも書きましたが、犬は飼い主から食べ物をもらわないと生きていけないのに、その食べ物を報酬に言うことを聞かせようなんてあまりに不平等ですよね。

うちは犬たちにおやつをあげるとしたら、お散歩の途中で寄る公園で、休憩しながら一緒に食べるというのが普通です。その方が犬も喜びます。

おやつパワーよりも飼い主のリラックスパワー

考えてみれば、おやつを使うというのは色々と不便だし大変だなと思います。

いつも大量のおやつを持ち歩かないといけないのが面倒だし、おやつがなくなったらどうしよう!という不安も常にある。

犬は犬でおやつに大興奮だし、おやつ散歩は落ち着いて歩くどころの話ではなかったように思います。おやつ散歩を実践してたのは1ヶ月くらいですが、めっちゃストレスだったなあ…。

わたしは車や犬が来た時におやつをあげて釣るようにしてたので、「あ、車が来た!おやつあげないと!」となっていつもバタバタしてしまい、それがのんちゃんにも伝わって余計に興奮させてしまい、それにまたわたしが慌てるという悪循環でした。いつもおやつをあげなければならない対象がないかばかりチェックしてたので、のんちゃんのことはほとんど見てなかったです。

お散歩の途中でおやつがなくなると、途端にのんちゃんの注目はわたしからそれて、おやつなしだと車も犬も人も電車もスルー出来ない。おやつがないんだから出来ないのは当たり前なのに「何で出来ないの!」とまたイライラ。

おやつ中毒になってしまうと、そこから脱出するのは犬も飼い主も大変です。

おやつをやめると、犬は全然注目してくれないし、おやつがあった状態であれば出来ていたことが何一つ出来なくなります。しかし、その「何も出来ない」状態が、その犬の本来の状態であるということです。

おやつで釣ってごまかすよりも、まずは飼い主が落ち着いて、犬の状態を見ながら犬が自分で考えられるようにしてあげて、苦手なものは回避してあげることが重要です。飼い主が落ち着いていれば犬も自然と落ち着きますし、その内におやつなしでも(むしろおやつなんてない方が)、リラックスして歩くようになり、自分で考えて楽しみながら散歩出来るようになるのです。

ただし、おやつというごまかしの道具がない分、犬が自分で対処出来ないほど苦手なものにさらさないように気をつけてあげないといけません。飼い主はただぼーっとリードを持って犬について行っているだけではダメなのです。しかしそれも、最初は飼い主が誘導して回避しないといけませんが、そのうち自分で回避出来るようになります。のおんちゃんはいくつか苦手だったものを自分で克服していきました。

最初はおやつなしだと、吠えたり引っ張ったりするでしょうが、別にいいんです。

はじめは飼い主もどうしてもおやつを使いたくなるかもしれませんが、それよりも「いいんだよ~嫌だね~怖いね~」とささやいて犬に共感してあげましょう。

落ち着いた飼い主が犬に与えるリラックスパワーは、おやつパワーよりも絶大なのです。しかも効果の持続時間も長く、副作用もありません。

今までおやつにばかり頼っていたという飼い主さんは、勇気を持っておやつ中毒から脱出してみましょう。

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