天罰方式は犬に優しい?
こんにちは!
犬になりたい犬育ブロガーの瀧沢かいるーです。
今日は、「天罰方式」についてです。
犬のしつけ法のひとつに「天罰方式」というものがあります。
聞いたことがある、実際にやっている人を見たという方も多いのではないでしょうか。
犬が好ましくない行動をした時に、誰がやっているかわからないように犬が嫌がる刺激を与え、その行動をやらないようにしつけるというものです。
重要なのは、この「誰がやっているかわからないように」という部分です。
「誰がやっているかわからない」ので、実際には嫌な刺激を与えている飼い主やトレーナーに良くない感情を持たず、怯えたり反抗的になったりしないのだそうです。
そして、「誰がやっているかわからない」この天罰方式は「犬を叱っていることにはならない」から「優しい方法」なのだとか。
これを聞いて「なるほど」と思ってしまったあなた。
ちょっと待った!です。
人間側は「誰がやっているかわからない」ように、空き缶を投げたりチェーンを投げたりしているのでしょうが、犬にはバレバレなのです。
誰が自分に嫌なことをしているかわからないほど犬はお馬鹿ではありませんし、そもそも「誰がやっているのかわからないように」と言いながら犬から丸見えの位置で天罰とやらを与えているトレーナーがほとんどです。
それを見ながら「どこが天罰?」と呆れてしまうほどです。
天罰方式は、決して犬を叱っていないことにはならないし、犬にとって優しい方法でもないのです。
毎日せっせと愛犬に天罰を与えているという飼い主さん、「天罰」とは何だったかを思い出しながらぜひ読んでみて下さい。
「天罰方式」とは
「天罰方式」とは犬のしつけ法の一つです。
犬が人間にとって好ましくない行動をした時に、「誰がやっているかわからないように」犬にとって嫌な刺激を与え、その行動をやめさせるというものです。
一般的なのが、犬が吠えた時に小石が入った空き缶を落としたり、犬のそばに投げたりして大きな音を出し、犬を脅かして吠えるのをやめさせるといった方法です。
チョークチェーンを投げるといった方法もあり、わたしは学生時代にこのやり方を教わりました。
犬に罰を与えてはいますが、その罰を誰が与えているのか犬にはわからないので、罰を与える飼い主やトレーナーに犬は嫌な感情を抱かないのだと言います。
だから「叱っていることにはならない」し、「犬に優しい方法」としてこのやり方を推奨するトレーナーがいまだに一定数います。
「罰は使わない」「犬は叱らない」と謳っているようなしつけ教室やパピークラスでも、このやり方を採用しているところは多いです。
わたしが学生時代に研修した病院のパピークラスでも、「犬は叱らない」が謳い文句でしたが、子犬が吠えれば空き缶を落としてやめさせていました。
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「誰がやったのかわからない」ようにするには?
「天罰方式」で重要なのは、「誰がやったのかわからないように」という部分です。
ここで疑問に思ってくだされば嬉しいのですが、「誰がやったのかわからないように」するためにはどうすればいいのでしょうか。
空き缶やチェーンを投げているのが飼い主やトレーナーだというのは、犬にはバレバレだというのは一目瞭然でしょう。
犬が吠えている時に自分のそばに空き缶が落とされれば、それは誰かが投げたということは犬にはわかるでしょうし、その場にいたのが飼い主しかいなければ飼い主が投げたというのは、犬にだって理解出来ます。
罰は天が下しているわけではなく、そばにいる人間が下しているのです。
見えない場所から一生懸命、空き缶を投げて「天罰」にしようとしている人もいますが、それだってバレバレです。
学生時代に教わったトレーナー講師も、この「天罰方式」を採用している人でしたが、そのトレーナーのやり方はもはや「天罰方式にするつもりがあるのか」というくらい雑なものでした。
授業中、トレーニングを受けるのを待っている間、犬たちはクレートに入れられた状態です。
目の前を犬が走り抜けたり、大きな声が響いたりする教室では犬たちは興奮し、吠える子も多くいました。
そういった吠える犬たちに対し、トレーナーは学生たちに「犬が吠えたらチェーンを投げて、それで吠えやまなかったら近くまで行ってクレートを叩いたり蹴飛ばして黙らせろ」と教えました。
トレーナーが自分の犬にそうやっている姿も何度も見ました。
見えないところからチェーンを投げるならまだしも、近くまで行って叩いたり蹴ったりというのは犬には丸見えで、学生がやっているというのはわかるはずです。
それでもトレーナーは「天罰方式だから問題ない」と言います。
別になに方式でもいいのですが、クレートの中にいる犬は大きな音と振動で恐怖に怯え切った顔をしていることがほとんとでした。
中にはさらに興奮し、吠えやむどころかさらに声を大きくして爆吠えする子もいました。
しかも、自分のトレーニングを担当している学生やトレーナーがそばに寄って来てクレートを蹴っているのは丸見えです。
天罰でも何でもなく、これでは普通にただの「罰」です。
「誰がやったかわからない」から大丈夫、というのは通用しませんね。
「天罰方式」は本当に犬に優しい?
「天罰方式」だから大丈夫というのは人間側が都合よく言っているだけで、実際は何方式だろうが罰は罰です。
こういったやり方を、犬を叱らないと謳うトレーナーが「犬に優しい」として紹介していることも多いので注意が必要です。
学生時代のトレーナーも「陽性強化法」を謳うしつけ教室のトレーナーでした。
こういったトレーナーたちには、自分がやっていることが本当に犬に優しいことなのか、今一度よく考えてからものを言って欲しいものです。
人間の世界では直接体を叩いたり蹴ったりなどしなくても、壁などを殴って大きな音を出したりして相手を精神的に追い詰めたり、恐怖を与えるだけでDVと判断されます。
人間のDVの場合、実際に叩いたり蹴られたりなど暴力を振るわれるよりも、相手がちょっと乱暴な言動をしたり、物を破壊するなどすることで「自分も暴力を振るわれるかも」と思うことによる恐怖心の方が大きいと言います。
実際に自分には暴力を振るわれなくても、何かあるたびに物を投げたり、大きな音を出したりされれば、相手に対する恐怖心や不安は大きくなるでしょう。
直接は暴力を振るわなくても、配偶者や恋人が気に障ることをした時に、大きな音を出したり舌打ちするなどして相手を精神的に追い詰め、コントロールするということもあるのです。
そうなると、された側は相手の顔色を常にうかがうようなり、精神的に相手に支配されるようになってしまうのです。
犬も同じで、何かあるたびに物を投げられたり、大きな音を出されたりしていると、飼い主に対する不信感が募っていきます。
どんなに犬に見えないように「天罰」を与えようとしたところで、罰を与えているのは飼い主だということは犬にはわかるのです。
「天罰」と都合よく言ってみたところで、犬を罰するためのものであれば罰は罰なのです。
そして、罰はどう逆立ちしたって犬に優しいものになるはずがありません。
罰を与えられている犬は次第に飼い主に対し心を閉ざしていき、何をするにもビクビクするようになり、常に飼い主の顔色をうかがうようになります。
人間に対するDVと同じで、これは犬に対する立派な暴力です。
罰は即効性があり、問題行動に困り果てた飼い主さんにはとても便利な解決方法に見えるでしょう。
しかし、暴力的な行為では何も解決しません。
自分は罰を使わないと言う飼い主さんでも、この「天罰方式」は使っているということが今までに何度もありました。
みんな「犬に優しいから大丈夫」と信じて疑わないのです。
天罰方式に限らず、自分は犬に優しいことをしていると思っている飼い主さん。
今一度、自分がやっていることは本当に犬に優しいことかどうか、客観的に考えてみて下さい。
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♪おまけ
先日、お山の遊び場に行った時。
なんと。
カブトムシを見つけたのです!
カブトムシなんて何年ぶりだろう。
しかも野生?のカブトムシ。
夏になるとスーパーとかで売られてるカブトムシはよく見るんですけどね。
カブトムシってそれ以外に見ることなくなったな~。
うちは昔、カブトムシやらクワガタやらの幼虫をたくさんもらって、ひと夏観察したことがありました。
あの時は幼虫だろうと成虫だろうと素手で持てたんですけど、今はもうダメでした…
このカブトムシさんはすでにお亡くなりのようでしたので、枝ではさんで茂みの中に。
セミの声がすっかり聞こえなくなって、かわりに鈴虫やら秋の虫の声が聞こえて来るようになりましたね。
涼しくなったとはいえ散歩とかで動けば暑いし、でもしっとしてればうすら寒いしで、着る服に毎日悩んでいます。
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