ボーダーコリーは特別?必要ない「運動」がストレスの原因になる

犬は運動させなければいけない?

こんにちは!

犬になりたい犬育ブロガーの瀧沢かいるーです。

今日は、犬は運動させなければいけないのか、ということについてです。

愛犬にストレス行動(問題行動)が見られると、多くの場合、「ストレス解消のために愛犬を運動させましょう」と言われます。

家でのいたずらや、常に興奮して走り回る、散歩の時に引っ張るなどといった場合も、トレーナーや獣医師は運動させることをおすすめします。

犬に運動させることは必要不可欠である、という認識があるのです。

確かに、犬に運動は必要ではあります。
問題なのは、どんな運動をさせて、その結果犬にどんな影響が出るかです。

犬の運動というと、どんなものを思い浮かべますか?

ドッグランで走らせる、速足で散歩する、ボールやディスクを追いかけさせる、アジリティをさせる、などが一般的な「犬の運動」と認識されています。

しかし、こういったことが犬にストレスを与え興奮させ、更に問題行動を増やす原因になることは今までブログでも何度もお話してきました。

こういった「運動」は全て人間が考えたものであり、犬にやらせることは犬に運動を強制することになります。
特に、ボール投げやディスク遊び、アジリティなどは人間が考えた遊びであり、人間側が満足するためにやっていることが多いです。

ご相談をいただいた中で、こういった「運動」を愛犬にやらせているという場合はただちに理由を説明してやめてもらいます。

多くの飼い主さんはブログの記事もあわせて読んでもらうことで納得してくれるのですが、獲物を追いかけるタイプの猟犬種や、ボーダーコリーなどの牧羊犬種は「特別だ」と思われていることがあります。
「他の犬種はこういった運動は必要ないかもしれないけど、こういう犬種の子たちは特別だから必要なんだ」と言われてなかなか納得してもらえないこともあります。

特にボーダーコリーは「運動量」の代名詞のような犬種ですし、飼い主さんはそれを覚悟してボーダーコリーをお迎えされ、毎日一生懸命運動させてきたという方が多いです。

でも、猟犬種だろうが牧羊犬種だろうが、人間が考えた「犬の運動」がストレスになることは変わりありません。

そこで今回は、改めて「犬の運動」というものについてお話したいと思います。

愛犬のストレス解消のためには運動だ!と思っている飼い主さん、猟犬種や牧羊犬種を飼って毎日運動させているという飼い主さん、ぜひ読んでみて下さい。

 

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犬は「運動」させないといけない?

最近、散歩中によく見かけるようになったボーダーコリーと、初老男性がいます。

ボーダーくんの方は離れたところからでも聞こえるくらいゼエゼエとすごい音を立てながら、首輪がきつく首に食い込むのもかまわずに引っ張って、速足で散歩しています。

飼い主の初老男性の方は、ボーダーくんに引きずられながらやっとついて来ているといった感じです。

先日、犬を連れていない時に会ったので、「何でこんなに速足で散歩しているんですか?」と聞いてみました。

そしたら、

「トレーナーにボーダーコリーは特別運動量が必要だからこうするように言われた」

と言います。
速足散歩の他に、ボール投げやディスクキャッチもやっているそう。

「もう少し若かったら障害物競走(多分、アジリティのこと)もやってみたいんだけどね」

この飼い主さんのように、「犬の運動のため」と思って、中途半端に引っ張られて運動させた気になっている人はけっこういます。

しかし、犬の本気の「運動」はこんなものではありません。

以前、我が家の裏は畑になっていて、その向こうが道路になっているのですが、時々凄まじい音を立てながら走り抜けていく車がいます。

その車を追いかけて、るーこがよく走っているのですが、とても追い付けない速さなのです。

のんちゃんも、以前、山で自由散歩をしている時に何か小動物を見つけて、一瞬でハンターの目つきになって追いかけて行ったことがありました。
それはそれは凄まじい、レースカーのようなスピードで、あんな速さで走られたらこっちは完全に引きずられるしかありません。

人間なんてとても追いつけないのが、犬の本気の運動です。

しかし、こういう運動が犬に必要かというと、それは違うのです。

 

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「運動が」がストレスの原因に

ブログでも何度か言っていることですが、もう一度改めて説明します。

速足での散歩やボール投げ、ディスクキャッチ、アジリティなどの人間が考えた「運動」というのは、犬を興奮させるものでしかありません。

こういったことを日常的にしていると常に興奮している状態になり、強い興奮はストレスの原因になるのです。

それは嬉しい興奮であっても変わりません。

よく飼い主さんが誤解しやすいのが、ボール投げやディスクキャッチ、アジリティなどをしている犬が尻尾を振っているということです。
こういった運動中だったり、トレーニング中に、尻尾を左右に大きくバサバサと振っている犬は多くいますが、それを観て「うちの子は喜んでいる」と思ってしまうのです。

同じ尻尾を振っているのでも、ゆったりと右寄りに振っているのではなく、バサバサと左右に(もしくは左寄りに)大きく振るというのは強い興奮状態にあることを示します。

尻尾をブンブン振っているからといって決して喜んでいるわけではないことをよく理解しておきましょう。

人間が考えた遊びややりたくもない運動に付き合わされて、ストレス状態にあるということがけっこうあるのです。

こういったストレス状態が日常的になってしまうと、些細なことでイライラしたり、いつまでも吠えていたり、室内で暴れたり、噛みついたりというストレス行動(問題行動)が出て来るのです。

それを解消するためにトレーナーや自称犬の専門家に相談すると「運動が足りていない」と言われて、運動量を増やしたらさらに悪化するという悪循環に陥ったケースをいくつも見て来ました。

運動はもちろん大事ですが、それがストレスの原因になるようでは本末転倒です。

なので、ご相談をくださった飼い主さんが愛犬に対してこういう運動をさせているという時は、すぐにやめてもらうのです。

ストレスになる運動をやめ、興奮を煽るようなことをやめると、それだけでだいぶ落ち着いて家の中では寝ているだけになったということが多くあります。
のんちゃんも、4年前にストレスマネジメントを始めた時にそうでした。びっくりしたものです。

ボール投げやディスクキャッチなどが長い間習慣化してしまっているという場合は、すぐに全部やめてしまうと逆にストレスになることもあるので、ボールを投げるのではなく犬に渡して自分で遊んでもらうなど、段階的にやめていくようにしましょう。

 

猟犬や牧羊犬種は「特別」?

人間が考えた運動や遊びが犬にとってストレスの原因になるということを説明すると、多くの飼い主さんは納得してやめてくれます。

しかし、もともと運動量が多いと言われている、レトリバーやセッター、ビーグルなどの猟犬種や、ボーダーコリーなどの牧羊犬種の飼い主さんはなかなか納得してくれないことが多いのです。

特に、運動量の代名詞のようなボーダーコリーの飼い主さんは、「他の犬種はそうかもしれないけどボーダーは特別でしょ」と言われることが多いです。

ボーダーコリーを飼うような方は、ボーダーコリーについてしっかり調べて、運動量が必要であることも理解した上でお迎えし、毎日一生懸命運動をさせています。
それが「間違っている」ということを簡単には認められないプライドのようなものがあるのだろうと思います。

でも、ボーダーコリーだろうと猟犬種だろうと、間違った「運動」や「遊び」がストレスになることは変わらないのです。

コリー系は30㎞走らないといけない?

そういえば以前、わたしのブログを批判して下さったコチラの記事「「犬のしつけに主従関係はいらない」という妄言」にもこんなことが書かれていました。

コリー系なんて1日で100㎞前後走り回る犬種ですよ。健康を維持するための運動量を1/3だとしても30㎞は走らせないといけないことになります。

確かに牧羊犬として現役で働いているコリー系は100㎞走るでしょうが、それくらい走れるというだけで必ずしもこの運動量が必要であるわけではないのです。

第一、日本ではそんなに走る牧羊犬は滅多にいないですし、オーストラリアやニュージーランドなど広大な牧場で100㎞走る犬たちは、何日かごと、良心的な牧場主なら1日ごとに交代で仕事をさせています。良心的な牧場主ならそうするのです。
オーストラリアで研修に行った牧場でもそうで、「毎日仕事をさせないのか」と聞くと、「牧羊犬の仕事は過酷だから毎日こんなに走らせたら体を壊してしまう」と言われました。

一般家庭で飼われているようなコリー犬種にこれだけ走らせようとしたらやはり体を壊しますし、まず走りませんし走れません。

1/3の30㎞でも多すぎます。
毎日落ち着いた穏やかな生活をして、精神的に安定している犬はこんなに走りません。

牧羊犬として働き代々繁殖されてきたコリー系犬種たちと、家庭で暮らし家庭剣として繁殖されてきたコリー系犬種とはまずスタミナが違うのです。

もし1日にこれだけの距離を走ることを必要とする犬がいるのだとしたら、相当なストレスがかかってかなり興奮していると思われます。

ご相談を受けてきた中で、ボーダーコリーは特にストレスがかかると運動量として現れることが多いなと感じます。
毎日毎日、どんなに散歩しても走らせてもちっとも満足せずに家で暴れまわるボーダーに、少しずつ運動慮を減らしてまったり散歩に切り替えてもらったら、1日5㎞も歩かなくなったということがよくあるのです。

のんちゃんも、ストレスレベルが一番高かった1歳半の頃は1日に10㎞歩いても、毎日河原で1時間走らせても「まだまだ足りない!」という子でした。

それが今では1日に3㎞も歩かないし、リードを外して自由にさせてもその辺をにおい嗅ぎして探検してるだけでちっとも走りません。

牧羊犬種だけでなく、猟犬種も同じです。
ストレスのない子なら、わざわざ走るように仕向けたり、興奮を煽ったりしなければ走らないでしょう。

運動量が多いと言うのは、それだけの運動量をこなすことが出来るというだけで、毎日それくらい運動させなければいけないという意味ではないのです。

 

犬に不必要な「運動」はさせない

うちではのんちゃんもるーこも、毎日のまったり散歩と畑や山での自由運動以外、運動らしい運動はしていません。

あとは日がな1日、家で日当たりのいい場所や涼しい場所を探して寝ているだけで、起きるのは散歩の時とトイレの時と、ご飯の時くらいです。

のんちゃんは山で小動物を見つけた時にハンターになるので、その一瞬だけ全速力で走りますが、それ以外はまったりしています。

るーこはのんちゃんのように華麗に走ることはあまりなく、時々、畑で遊んでいる時にプレイバウに応えてあげると嬉しそうにピューっとウサギのような走りで畑を一周するくらいです。
あとは爆音をとどろかせる車を追いかけるくらいでしょうか。

どちらも仕向けたり興奮させれば走るタイプですが、そんなことをあえてしようとは思いません。

走らないからと言って筋力が衰えたり、ストレスがたまることもありません。

むしろ走らせない方が大人しいです。
ちょっと走りすぎてしまった翌日は、いつもより起きている時間が長く、興奮してしまっているだな~ということがよくわかります。

走らせすぎると腰を痛めるし、老化を早めます。

ストレス解消のためにと毎日10㎞速足散歩をしていたら、犬も飼い主も体を壊したというケースもあります。

ロングリードでまったり散歩し、あとは自由運動をさせるだけで十分なのです。

自分の足では追い付けないからと、自転車や、あり得ないことにバイクなどで引き運動をする人がいますが、これは危険なだけじゃなく犬に強いストレスをかけることになります。

第一、道路交通法違反になります。

他人のペースで無理やり走らされたり、何かを追いかけさせられたり、障害物を飛び越えたりするなんて、例え運動が好きでも苦痛以外のなにものでもありません。

人間が作り出した「遊び」や「運動」というのは、犬にとっては必要ないものなのです。

チワワやトイプーなどの小型犬でも、ビーグルなどの猟犬や、ボーダーコリーなどの牧羊犬でもそれは同じです。

必要ない運動をさせるよりも、まずは落ち着いた穏やかな生活が出来るように工夫してあげましょう。

その方が、ずっとストレス解消になりますよ。

 

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おまけ

FF風花雪月が楽しすぎて時を忘れてプレイしてます。

ふと気づくと「やべ、日付変わってるわ~」っていうのが2日連続でありました。

今日仕事で寝坊せず起きられたのはのんちゃんが起こしてくれたおかげです。

そんなのんちゃん、昨日今日と、夕方の雷にビビリまくっておりました。

これからこの時間の雷&ゲリラ豪雨が続くんですよね。去年も夏の間ずっとだったし。
家にいられる時間に起きてくれればいいんだけど、仕事から帰ってない時になってしまうと帰宅した時すっかりビビリきってるので可哀そうになります。

るーこは雷も花火も意外と平気なんだけど、のんちゃんはほんとに苦手だね。
8月5日にはまた家のすぐ近くで花火あるし。休みもらっといてよかった。

わたしは夏好きなんだけど。

のんちゃんにとっては苦手なことが増えるしんどい季節なのでした。

 

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3 Comments

べべ

おはようございます。
最近ずっとかいるーさんのサイト読ませて頂いております。
現在10ヶ月になる女の子のビーグルと一緒に暮らしており、未だにメッシュトレイをうまくこじ開けてシートをビリビリにしたり、かまってほしいと結構強めに噛んできたりマウンティングしてきたりと大変な日々が続いております。
しつけ教室では噛んだらホールドスチールでマズルを掴むよう言われましたが、やると本気噛みで抵抗します。
こういう行動もストレスによるものなのでしょうか?
状況ですが、サークルにクレートを連結させて平日は7時間ほどお留守番、散歩は朝晩1時間ずつめっちゃひっぱり、匂い嗅ぎがすごいです。私が家にいるときはフリーですが部屋で暇になると色んなものガジガジ、かまってーとしてくるのでガムやコングで時間稼ぎしております、、
今までは本当に怒りまくってしまい、毎日辛く、泣いてしまうこともありました。
先生のブログを参考に、まったり散歩や、あまり話しかけない、フリーにするなどを実行したいのですが、先生のご愛犬はどれくらいから効果が出始めましたでしょうか?
長文失礼致しました。
本当にかいるー先生のブログ目から鱗の記事が多く、とてもためになり、はげみになっております。

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瀧沢かいるー

べべさま

はじめまして。コメントありがとうございます。
ご相談拝見しました。
ビーグルは猟犬種に分類される犬で、人の言うことを聞いて仕事をするのではなく、自分で考えて仕事をするよう作出された犬種です。
馬に乗った猟師を先行して獲物のにおいを嗅ぎ分け、においを追い、獲物を見つけて追いかけ、猟師が来るまで足止めするところまで、全部自分で考えて仕事をしていた犬種です。
人の言うことよりも自分の考えを優先して行動する犬種で、意に沿わないことをやらされたり命令されたりすると本気で反抗してくることが多い頑固な犬種でもあります。
なので、ビーグルに限らずそうなのですが、ホールドしてマズルをつかんで叱るというのは逆効果です。というか、絶対にやってはいけないことです。
噛んで来たりマウンティングしたりというのは強い興奮とそれによるストレスのあらわれですので、まずはストレスの原因を根本的に排除しなくてはなりません。
ご相談内容を見た限り、サークルの中で7時間留守番というのが一番のストレスと思われます。
サークル閉じ込めによるストレス行動をする子が本当に多いんです。
そのせいで、噛んだり飛びついたり、マウンティングしたり散歩中にガンガン引っ張ったりという問題行動が出てきます。
1日7時間も閉じ込められるというのは本当につらいことです。まずは室内を片付けていたずらされないように工夫し、室内フリーにしてあげて下さい。

どれくらいで効果が出るかについてですが、まず、室内フリーにしたことによる効果はだいたい1週間くらいで見られるようになります。
わたし自身もそれくらいで効果を感じましたし、他のご相談者さんも1週間くらいだと言っていました。
早いと翌日には窓辺で寝ているようになったという子もいます。
ただし、まったり犬育は長期的に見てストレスマネジメントをするのが基本になります。
室内フリーにしてもストレスが全てなくなるわけではなく、それまで蓄積したストレスにより習慣化してしまった問題行動(散歩中の引っ張り、飛びつきなど)は少しずつ段階的に改善していかなくてはなりません。また、新たなストレスをかけないようにすることも大事です。
我が家ののんちゃんの場合は、散歩中に引っ張らなくなるまでに半年ほど、車や他の犬に会ってもスルー出来るようになるまで3年くらいかかりました。
それくらいで改善するのかと思うか、そんなにかかるのかと思うかは飼い主さんしだいですが、ビーグルちゃんはまだ10カ月とのことですので、習慣化してしまった期間も短いのでこれよりは早く改善するかと思います。

ブログういてそう言っていただけて嬉しいです。
これからも少しでも参考になる記事を書いていきたいと思います。

返信する
べべ

かいるー先生

お返事ありがとうございます
とても嬉しいです。
続けてみます!何ヶ月か後にまた
コメントで成果お知らせいたしますね。
先生のブログがとても頼りなので
更新楽しみにしております(^^)
ご愛犬の写真もいつも癒されています。
ありがとうございました。

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